もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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「仮死状態」の研究

「低温仮死状態」に関する新たな研究論文が発表されました.
救急医療で患者の生存率を高める研究として多いに注目されます.

 「仮死状態」研究に注目 新たな救急医療の可能性
 http://www.cnn.co.jp/science/AIC201006190009.html

研究の要旨は次の通りだそうです.

・チームはミミズと酵母を使い、低温状態における有機体の生存能力を調べた.

・実験ではまず、ミミズと酵母を氷点下に近い低温状態に24時間放置した.

・その結果、ミミズも酵母も99%が死亡した.

・次に、窒素を使ってミミズと酵母の細胞の酸素消費を止め
 生命を一時停止させる「応急処置」を施した上で、前回と同条件の環境に放置した.

・低温状態に応急処置を施した後は、窒素酸化物を取り除かれ常温に戻された後、
 ミミズと酵母の大半は蘇生した.

以上の研究から導き出される可能性としては
人体での低体温療法への応用と救命率向上への試みです.

救急に搬送される重症患者の治療にこうした低体温療法のさらなる実用化が
救急医療現場での患者さんの救命率向上に多いに有用であることは間違いありません.

現実的には、今回の実験で使われたような人体に安全で有用な
「低体温仮死状態」薬の開発が期待されるところです.

私たち循環器領域においても重症心不全、重症虚血性心疾患の治療において
「低体温法」の応用と実践により、心機能のサルベージにつながり
心臓病治療にとって大きな発展につながると思います.

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by yangt3 | 2010-06-22 12:28 | 一般