もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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脳卒中の危険因子 その4 心房細動について

脳卒中の危険因子の管理 (4)心房細動
脳卒中の危険因子 その4 心房細動について_a0055913_8443013.jpg

心房細動は脳梗塞の重要な危険因子です.
心房細動を合併した方では、脳梗塞の発症率は平均5%/年であり
心房細動のない人々の2〜7倍高くなっています.
発症後7日以内に入院した脳梗塞の患者さんで20.8%の人に
心房細動を合併していました.
脳卒中の危険因子 その4 心房細動について_a0055913_845035.jpg

つまり、心房細動の治療は、即、脳梗塞の予防に繋がります.
心房細動の方で次の危険因子があるかたは
ワーファリンという坑凝固薬を服用する必要があります.
・脳卒中、一過性脳虚血発作(TIA)の既往
・高齢者(70〜75歳以上)
・心不全の合併
・高血圧の既往
・糖尿病の既往
・冠動脈疾患の合併
アスピリンでも脳梗塞の予防効果はありますが
上記の危険因子を有する方は、ワーファリン療法が
推奨されています.
脳卒中の危険因子がなく、ワーファリンが禁忌の場合は
(若年者の弁膜症を伴わない心房細動など)
アスピリン投与による予防となります.
ワーファリン、アスピリンは出血などの合併症のおそれがありますので
担当医による定期的な診療が必要となります.
脳卒中の危険因子 その4 心房細動について_a0055913_8453099.jpg

by yangt3 | 2005-12-21 08:45