眼科医からのメッセージ
2006年 02月 24日
糖尿病網膜症について 東可児病院眼科 萩原 葉子先生に
お話を頂きました.
糖尿病網膜症は成人の失明の原因の第一位です.
目をカメラに例えると網膜はフィルムに当たる部分で繊細な血管が
網目のようになっています.
糖尿病は糖の代謝異常によって全身の血管を置かしますが、
網膜の血管もしばしば障害されます.
糖尿病網膜症は3段階に分けられます.
軽症なものから
・1.単純糖尿病網膜症
毛細血管瘤や小さな出血
・2.前増殖性糖尿病性網膜症
虚血による白斑の出現
・3.増殖性糖尿病性網膜症
新生血管や増殖膜の出現や視力に影響するような大きな出血や
網膜はく離
です.
糖尿病が重症であるほど、糖尿病の羅病気管が長いほど、
網膜症も重症になる確立が高いです.
重症なものでは緑内障や網膜はく離のような合併症も引き起こします.
軽度であれば経過観察のみ、
進行していくとレーザー治療(網膜光凝固術)、
さらに進行すると手術(硝子体手術)となります.
硝子体手術を行う医師・病院が限られていたり(当院では困難です)、
白内障の手術と異なり手術を施行しても現状維持にとどまり
視力が回復しないこともしばしばあります.
しかし、全ての症例が末期の経過をたどるわけではなく、
早期の段階で定期健診を受けられれば視力に影響しないことが
多いのです.
糖尿病と診断されたら眼科受診をお勧めします.
検診は最寄りの眼科で可能です.
なお眼底検査の際は点眼で瞳を開きますので(散瞳)
帰りの車は運転できません.
どなたかに付き添っていただくか公共の交通手段でいかれた方が
いいと思います.
糖尿病はその他にも、白内障の進行、ピント調節障害などを
きたすこともあります.
ブログ管理人より
眼科定期検査のために
東可児病院眼科 萩原先生を受診しましょう.
優しい女医さんです.(そして美人です)