もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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いわゆる遷延性意識障害について

毎日新聞に 遷延性意識障害のフォーラムついて記事がありました.
以下 記事よりの抜粋です.
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 病気や事故で脳に重い後遺症を負い、寝たきりになった
「遷延(せんえん)性意識障害」について考えるフォーラム
「いま私たちにできること」が4日、仙台市青葉区の市シルバーセンターで
あったそうです.
患者を取り巻く厳しい現状を知ってほしいと、
家族団体「宮城県ゆずり葉の会」(沼田孝市会長)が主催.
医師や、福祉を学ぶ学生など約150人が参加したとのことです.

遷延性意識障害は「植物状態」とも呼ばれ、
食事の世話など24時間の完全介護がなければ
生きることができない状態です.
しかし同会によると、医療機関は「回復の見込みがない」として長期入院を拒み、
福祉施設もたんの吸引などの医療行為ができないことを理由に
入所を渋るケースが少なくないとしています.
 同障害に関してはこれまで、国による全国調査が一度も行われておらず、
患者数など実態が分かっていない。介護に必要な公的支援もなく、
フォーラムに出席した福祉関係者からは
「ヘルパーによる医療行為など違反を承知で介護をするリスクを背負わない限り、
患者を救うことはできない」という声も上がった。

 沼田会長は「最重度の遷延性意識障害に見合う制度ができていない」と強調.
行政など関係機関に対し、働きかけを強めていこうと呼びかけた.
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きたるべき高齢化社会、少子化社会を迎えるにあたり
この問題は深刻です.
救命処置、医療の進歩により、初期の蘇生が可能となっても
遷延性意識障害が残り、その後長期に植物状態となって
医療機関に入院を余儀なくされる患者さんが増えているのは事実です.
急性期病院、慢性期病院そして
リハビリ病院を総動員しても
これらの多くの遷延性意識障害の患者さんをささえるのは
なお数が足らないのが現状です.
記事にある通り、遷延性意識障害の介護に必要な公的支援こそが
重要なことです.

倒れた夫の介護を続けながら
生活費、入院費などの工面もしなければならない
家族の人の苦労は、大変なものだと思います.

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東可児病院では、介護老人福祉施設チェリヴィラを併設し
病院で急性期のお世話をし
慢性期、そして介護が必要となった患者さんには
そうした施設での療養を勧めています.

当院では、桜井院長が脳外科専門であることもあり
若くして脳血管障害のために遷延性意識障害をきたし
寝たきりになった方の診療を行っています.

しかしながら、寝たきりとなって食事がとれず、
肺炎を繰り返したりといった高齢者のケアも同時に行っており
こうした遷延性意識障害のみなさんのニーズに
全てお答えできないのが現状です.

家庭や現場での頑張りには限界があるように思います.
公的支援がもっと為されることを切に
願っています.
by yangt3 | 2006-03-06 00:01 | 一般