もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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心室頻拍

急性心筋梗塞で入院された75歳男性の方の心電図モニター波形です.
カテーテル治療にて血行再建も無事終了し
血液検査も正常になった頃に記録されました.

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もともと心房細動のある方で
今回、胸痛、呼吸困難で来院.心電図にて前胸部誘導のST上昇認め
緊急心臓カテーテル検査となりました.
カテーテル検査にて左前下行枝起始部の90%狭窄を認め
ステント植え込みを行っています.
(もちろん 薬剤溶出ステント Cypherです).
治療後より、心室性期外収縮が頻発し、キシロカイン投与にて
経過を見ていました.
その後、一時的にうっ血性心不全を来たし、利尿剤投与、ハンプ投与を
行っております.
内科的治療にて尿量も増加し、うっ血、症状も改善しました.
この心電図モニターは、心不全が改善したころに記録されたものです.
この時点で心エコー検査では、左室機能の低下がありました.
心筋梗塞、心房細動を伴う低心機能患者にみられた
心室頻拍です.
治療としては、βブロッカーを投与しつつ
アミオダロン(アンカロン);III群抗不整脈剤を投与しました.
この薬剤の適応は、VT/Vfなどの重症心室性不整脈となっています.
さらに欧米では、難治性の心房細動の治療にも用いられています.

特に今回は、心筋梗塞後で低心機能であり、心房細動を伴っているため
この薬剤を使用しました.
アンカロン 200mg分2/日

その後患者さんは、良好に軽快され
心電図上も心室頻拍は消失しています.

a0055913_15261666.jpg


今回見られたような心室頻拍に関しては、
きちんとした薬剤治療を行わなければ
致死的状況を来すことも考えられます.
今後、注意深く経過観察中が必要です.
by yangt3 | 2006-03-08 15:27