高脂血症の治療により不整脈も改善
高脂血症の治療により心房細動という不整脈のリスクが
減少するという研究報告が発表されました.
2006年3月12日 に行われたアメリカ心臓病協会(ACC)の
Scientific Sessionで明らかにされたものです.
選択的心臓手術を控えている患者を対象にした
プラセボ対照試験において、
1日40 mgのアトルバスタチン(商品名リピトール)を
手術の1週間前から1カ月間使用すると、
術後の心房細動(AF)のリスクが有意に減少したそうです.

術後の心房細動の発生は、心臓手術後に多く見られる合併症です.
例えば、冠動脈バイパス移植(CABG)手術後の心房細動の発生率は
不整脈の発生率の40%を超え、
弁手術の後のAF発生率は不整脈の発生率の50%を超えるといわれています.
その研究とは
Atorvastatin for Reduction of MYocardial Dysrrhythmia After cardiac surgery(ARMYDA-3)試験です.
ローマ大学生物医学部循環器科学科
Germano Di Sciascio, MDらにより報告されました.
スタチン治療未経験の患者200例をランダムに
アトルバスタチン治療とプラセボに割り付けた。
(アトルバスタチン=日本商品名 リピドール)
患者は全員が選択的CABG(バイパス)手術か
弁置換・修復手術を受ける予定の者だった。
心房細動の履歴がある患者は、この試験からは除外された。
試験の主要エンドポイントは5分以上持続する心房細動である。
二次エンドポイントは有害心臓脳血管イベント(MACCE)の
30日間の発生率である。
試験開始時および、術後は退院するまで
24時間ごとにC反応性蛋白質濃度を測定した。
リピドール服用群(アトルバスタチン)の心房細動発生率は
35%だったのに対し、プラセボ群は57%であった。
リピドール(アトルバスタチン)を用いると、
入院期間がプラセボ群よりも短くなった(6.3日間対6.9日間)。
手術後のC反応性蛋白質濃度は両群で差がなく、
心房細動がない患者は群に関係なくおよそ120-150 mg/Lであり、
心房細動がある患者はおよそ180 mg/Lであった。
死亡、心筋梗塞、血管再建の発生率は
スタチン群とプラセボ群で同じであり、
どちらの群ともそれぞれ2例、3例、0例であった。
脳卒中はプラセボ群の患者に1例あったが、
リピドール(アトルバスタチン)群では脳卒中はなかった。
無イベント生存率はリピドール(アトルバスタチン)群が
60%だったのに対しプラセボ群は40%であり、
リピドール(アトルバスタチン)を使用した患者では
心臓病イベントリスクが全体で60%低下したことになる。
この薬剤による副作用の発生率はきわめて小さかった。
この試験によって初めて、
特定のスタチン薬で手術後のイベントのリスクが減ることが示された.
リピドール(アトルバスタチン)の効果は
その抗炎症活性を通じて発揮される考えられている。
心臓手術後の心房細動の治療の現行の標準となっている抗不整脈薬は
非常に副作用もあり毒性の強い薬剤である。
いっぽうスタチン類はほとんど無害で、安全性が高い薬剤です。
このような高脂血症治療薬であるリピドールなどのスタチン系薬剤が
坑不整脈作用をもつことを確認されたことが画期的です.
他のスタチンでも同様の作用があると期待されます.
心臓手術後の不整脈を予防するだけでなく
その他の心臓病、狭心症、心筋梗塞、心不全などの疾患においても
同様の不整脈予防作用を これらのスタチンが示すことが
期待されます.
みなさん、高脂血症は積極的に治療しましょう.
減少するという研究報告が発表されました.
2006年3月12日 に行われたアメリカ心臓病協会(ACC)の
Scientific Sessionで明らかにされたものです.
選択的心臓手術を控えている患者を対象にした
プラセボ対照試験において、
1日40 mgのアトルバスタチン(商品名リピトール)を
手術の1週間前から1カ月間使用すると、
術後の心房細動(AF)のリスクが有意に減少したそうです.

術後の心房細動の発生は、心臓手術後に多く見られる合併症です.
例えば、冠動脈バイパス移植(CABG)手術後の心房細動の発生率は
不整脈の発生率の40%を超え、
弁手術の後のAF発生率は不整脈の発生率の50%を超えるといわれています.
その研究とは
Atorvastatin for Reduction of MYocardial Dysrrhythmia After cardiac surgery(ARMYDA-3)試験です.
ローマ大学生物医学部循環器科学科
Germano Di Sciascio, MDらにより報告されました.
スタチン治療未経験の患者200例をランダムに
アトルバスタチン治療とプラセボに割り付けた。
(アトルバスタチン=日本商品名 リピドール)
患者は全員が選択的CABG(バイパス)手術か
弁置換・修復手術を受ける予定の者だった。
心房細動の履歴がある患者は、この試験からは除外された。
試験の主要エンドポイントは5分以上持続する心房細動である。
二次エンドポイントは有害心臓脳血管イベント(MACCE)の
30日間の発生率である。
試験開始時および、術後は退院するまで
24時間ごとにC反応性蛋白質濃度を測定した。
リピドール服用群(アトルバスタチン)の心房細動発生率は
35%だったのに対し、プラセボ群は57%であった。
リピドール(アトルバスタチン)を用いると、
入院期間がプラセボ群よりも短くなった(6.3日間対6.9日間)。
手術後のC反応性蛋白質濃度は両群で差がなく、
心房細動がない患者は群に関係なくおよそ120-150 mg/Lであり、
心房細動がある患者はおよそ180 mg/Lであった。
死亡、心筋梗塞、血管再建の発生率は
スタチン群とプラセボ群で同じであり、
どちらの群ともそれぞれ2例、3例、0例であった。
脳卒中はプラセボ群の患者に1例あったが、
リピドール(アトルバスタチン)群では脳卒中はなかった。
無イベント生存率はリピドール(アトルバスタチン)群が
60%だったのに対しプラセボ群は40%であり、
リピドール(アトルバスタチン)を使用した患者では
心臓病イベントリスクが全体で60%低下したことになる。
この薬剤による副作用の発生率はきわめて小さかった。
この試験によって初めて、
特定のスタチン薬で手術後のイベントのリスクが減ることが示された.
リピドール(アトルバスタチン)の効果は
その抗炎症活性を通じて発揮される考えられている。
心臓手術後の心房細動の治療の現行の標準となっている抗不整脈薬は
非常に副作用もあり毒性の強い薬剤である。
いっぽうスタチン類はほとんど無害で、安全性が高い薬剤です。
このような高脂血症治療薬であるリピドールなどのスタチン系薬剤が
坑不整脈作用をもつことを確認されたことが画期的です.
他のスタチンでも同様の作用があると期待されます.
心臓手術後の不整脈を予防するだけでなく
その他の心臓病、狭心症、心筋梗塞、心不全などの疾患においても
同様の不整脈予防作用を これらのスタチンが示すことが
期待されます.
みなさん、高脂血症は積極的に治療しましょう.
by yangt3 | 2006-03-23 00:21
もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)
by yangt3
いろいろな言語でブログを表示します.
。
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