高血圧と心筋梗塞
2006年 03月 24日
Framingham の住民を対象にしてLevy博士らが
高血圧、心不全、心筋梗塞などを調査しています.
この研究によりますと
・高血圧は左室肥大の原因となる
・高血圧のみでの心筋梗塞のリスクはそれほど強くはない
・高血圧に喫煙、高脂血症、糖尿病などのリスクが加わって
心筋梗塞の発症が増える
とされています.
高血圧と心臓病の関係はどうなっているのでしょうか.
心筋梗塞の発症は、さまざまなリスクファクターが重なって
生じてくるものです.
つまり心筋梗塞の原因となる冠動脈の動脈硬化の
原因は、様々な因子によって悪化していきます.
つまり心筋梗塞を予防するためには
高血圧の治療のみでなく、禁煙の徹底
高脂血症、糖尿病などの合併症の治療などが必要になります.
高血圧単独では、左室肥大の原因となり
ひいては、左室機能障害から慢性心不全を来してきます.
十分な高血圧の治療を受けなければ大変です.
当たり前のことですが
高血圧の治療は、単に毎日図る血圧を下げるということでなく
高血圧によって引き起こされる内蔵の様々な病気を
予防するためです.
つまり、大切な内蔵を守る為に高血圧を治療するのです.
具体的には、心臓、脳、腎臓、眼、大動脈などを
一生懸命に守って行かなければいけません.
特に心臓疾患(心不全、心筋梗塞、狭心症)などに合併した
高血圧の治療は、細心の注意が必要になります.
かかりつけの先生によく見ていただいて
定期的に内蔵の検診を受けましょう.