もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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生活習慣病の予報

生活習慣病に将来かかる確率を割り出すシステムが開発され、
予防に役立てられているそうです.
40年以上にわたって続けてきた住民健康診断と
疫学調査による膨大なデータを基にしており、
世界的にも珍しい取り組みとして注目を集めているそうです.

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生活習慣病“予報” 40年分の健診データ活用
YOMIURI ONLINE 読売新聞 2005年12月7日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/change/20051207ik05.htm
(以下記事より引用です)

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九州大大学院医学研究院の久山町研究室が
NTTデータと2年前に共同開発した「生活習慣病リスク予測システム」。
住民一人ひとりの年齢や体重、血圧、飲酒・喫煙の有無など
健康診断の情報を過去のデータと組み合わせ、
独自のリスク予測関数を使って
今後10年間の発症率を疾患ごとに割り出す仕組みだ。

九大は1961年以降、
福岡市に隣接する人口8000人弱の久山町に設置した研究室で、
脳卒中や心血管疾患などの疫学調査を続けている。
40歳以上の住民の8割以上を検診し、その大半を死亡時に解剖。
死因や臓器の病変を調べてデータ化している。

「ひさやま元気予報」とも呼ばれるこのシステムは、
こうした過去の蓄積があって初めて実現した。
「追跡調査をしていると、いろんな人がいろんな病気を起こす。
Aさんは脳卒中、Bさんは糖尿病。
そこで、ある病気にかかった人にどんな特徴があったか。
血圧、飲酒、運動量。最終的には統計学の式になります」と、
開発に携わった谷崎弓裕医師(47)は言う。

今夏にはシステムを大幅改良し、
脳こうそく、虚血性心疾患、糖尿病、高血圧の四つだった対象疾患に、
胃がん、心血管病を追加した。
疾患ごとに同性や同世代の平均発症率との比較を棒グラフで表示したり、
発症の危険度を晴れ・曇り・雨などの天気記号で表したりして、
一目で分かるよう工夫した。

リスク予測の狙いは、生活習慣病の予防に活用することだ。
医師はパソコン画面を患者に見せながら
「10年後までに、糖尿病を発症する確率は21%です。
食事に気を付け、血糖値を下げれば10%台に落とせます」
と具体的なアドバイスをする。

リスク予測システムには、土台となる一定の診察データが必要だ。
万人に共通するシステムを作ることは容易ではない。
担当医たちは「広く活用したいが、
このシステムをウェブサイトに載せることはできない。
数字が独り歩きするのが一番怖い」と口をそろえる。

ただ、ある特定の業種や企業など、
同じような環境で過ごす人たちの集団については応用が可能という。
谷崎医師は「将来は企業検診などにも役立てることができれば」と話している。
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医学に関わる人であれば知らない人はいないという久山町研究.
その中心になるのが九州大学医学部の久山研究室です.
そのホームページはこちらです.
http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed2/naiyou/hisayama.html

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図は記事より引用させていただきました.

今回の研究は、この久山町研究のデータが基礎になって
生活習慣病の予報システムが構築されたということです.

記事にあるように万人に胸痛したシステムが作られれば非常に有用です.
しかし、土台となる一定の診察データを集めて蓄積して検討するのは
容易なことではありません.
もちろん国家レベルでこうしたシステム構築がなされることが理想です.

現実には、なかなか難しいこともあるようです.

各地域で医療機関が連携し、地域の住民の皆さんの健康データ、
医療データ、診察データを集積しデータベースすることができれば
地域事に久山町にならって生活習慣病の予報システムを
構築することも夢ではありません.
その実現には、みなさんの協力が必要になります.

東可児病院は、これから地域の基幹病院としての役割をになうべく
こうした生活習慣病の予防にも力をいれて行く予定です.
by yangt3 | 2006-04-28 00:12 | ニュース