もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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エンバーミングという技術 ー お別れは安らかな顔で

突然の病や事故で不幸にも身罷った最愛の人.
ご家族のご心労はいかがばかりのものでしょうか.
病院で旅立たれた人には
受け持ちの看護師たちが心をこめて
お体を清めさせていただいています.
これがエンゼルケアと呼ばれるもので
新人の看護師にとっても
医療という職業の厳粛さと生命を預かることの
使命の重さを心に刻む瞬間でもあります.

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通常は、病院で看護師が最後のお体の清めや
お化粧をさせていただいています.
海外では、エンバーミングという技術があり
日本でも徐々に拡がっているとのことです.

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お別れ、安らかな顔で 「エンバーミング」に関心高まる
asahi.com 06年4月17日付
http://www.asahi.com/health/news/TKY200604170193.html
(以下、記事より引用させていただきました)

遺体を防腐処理し、時には修復や化粧をしてa0055913_0302422.jpg

生前の姿に戻す
「エンバーミング」という技術が
注目を集めている。
土葬率が高く遺体とゆっくり対面する
文化をもつ欧米で広まっているが、
日本でも実施数が増え続けている。

一方、業者の乱立を
心配する声も出ている。
火葬文化のこの国で根付くだろうか。

埼玉県川口市の葬儀会社。
併設するエンバーミング施設に
一体の遺体が運び込まれた。
50代の男性で、咽頭がんの
手術後だったため
下あご周辺が切除されていた。
白いばんそうこうが痛々しい。
処置は、全身の殺菌消毒から始まる。
その後、血管を切開し、
防腐と組織固定のための薬液を注入。
傷を縫合し、その跡をワックスなどで修復、
全身洗浄、着付け、化粧で仕上げる。
数時間の作業は、
防護衣に身を包んだ「エンバーマー」によって、
手術室のような処置室で行われる。
寝顔のように戻った遺体を見て、
遺族は「お棺をのぞき込んでのお別れは無理だと思っていた。
これで孫たちに死に顔を見せられる」と喜んだ。
病死の場合、長い闘病生活で人相が変わることも多い。
事故死では骨格が激しく損傷していることも。
こうしたケースでも、生前の写真をもとに、なるべく安らかな姿に修復する。
この施設では、1体平均15万円かかる。
国内での実施率は1%ほどだが、
米国やカナダでは9割以上、英国や北欧でも7割という。
(中略)

日本では、90年ごろから外国人エンバーマーによって始まった。
当初、刑法の死体損壊罪などへの抵触を懸念する声もあったが、
92年、厚生省(当時)の有識者研究班は
「適正に行われれば違法性はない」との報告書をまとめている。

法医学や解剖学の専門家、葬儀業者らが94年、
民間団体「日本遺体衛生保全協会」(IFSA)を設立。
米国の制度を参考に自主基準を設けた。
以来、施設は全国で24カ所になり、04年に実施数は1万4000件を超えた。

広く認知されるきっかけは95年の阪神大震災だ。
身元不明遺体の保管や葬儀場不足が問題になった際、
エンバーマーらがボランティアで約200体に防腐処置をした。

現在、国内で活動する数十人はほとんど外国人だが、
独自の養成も始まっている。
日本ヒューマンセレモニー専門学校(神奈川県平塚市)は昨年4月、
専門コースを設置した。
03年に葬儀会社が大阪で開校した専門校に次ぐ2校目。
現在、1期生6人が2年間のコースを履修中だ。
入学後、半年間は病理学などの講義を受け、
その後、提携先の施設で実習に入る。1年半に150体の処置を体験し、
試験に合格すれば、IFSA認定のエンバーマーとなる。
(中略)
日本では看護師が清拭(せいしき)や死に化粧をする場合も多く、
またすぐに火葬するため不要論が根強いが、
武田七郎校長(68)は「火葬の日取りから葬儀日時が決められ、
ばたばたと進められるのが現状。腐敗の心配が消えれば、
ゆっくり心を込めて故人とお別れでき、日本の葬儀事情が変わる」と話す。
(後略)
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病院で、患者さんの最期の清拭や死に化粧をするのは
非常に大事な仕事の一つです.
各施設毎に、きちんとしたお作法が定められて
受け持ちの看護師たちが
心を込めてやらせていただいています.

つらく大変な闘病生活を過ごされ
最期のお顔が安らかであると
我々医療者にとっても救われる想いです.

病を治して、お元気になっていただくのが
病院の一番の使命だと思いますが
それだけでなく
病の勢いに力及ばず旅立つことがあっても
最期までご本人とご家族の方をささえるのも
大事な医療者の仕事だと思います.

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東可児病院では、新人さんもベテランさんも問わず
もちろん、医師もパラメディカルも
全ての患者さんへのケア、処置、治療を
心を込めて 事に当たるように
常に指導しています.

また よろしくお願いします.

私自身は、時間の許す限り
病院から出立を見送らせていただいています.
大事な主治医の役目と思っています.
by yangt3 | 2006-04-30 00:33 | 一般