もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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日本人の大動脈長に合わせた、日本人のための大動脈内バルーンカテーテル

大動脈バルーンパンピング法(IABP)とは
急性心筋梗塞などの重症冠動脈疾患や心不全症例において、
バルーン(風船)のついた大動脈内カテーテルを心臓に近い大動脈に留置し、
心臓の動きに合わせてバルーンを拡張・収縮させることで
心臓の働きを助ける補助循環法の一種です.
日本では年間約23,000例行われています.
当院でも2005年7月の循環器科開設以来
最新の大動脈バルーンポンプ装置を導入し
緊急の循環器治療において活躍しています.

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今回、日本人の大動脈長に合わせた、日本人のための
日本人専用の大動脈バルーンカテーテルが発表されました.
これまでは、外国人の体に合わせて作られた少し大きめの
バルーンを無理して使っていたというのが現状です.

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日本人の大動脈長に合わせた、日本人のための大動脈内バルーンカテーテルを発売
エドワーズライフサイエンス
http://www.edwards.com/Japan/NewsRoom/JNR20060508.htm
(以下、メーカー発表より引用)
エドワーズライフサイエンス株式会社は、このほど
心筋梗塞や狭心症に行われる補助循環治療法のひとつ、
大動脈内バルーンパンピング法(IABP)に使用される
大動脈内バルーンカテーテルセット「YAMATO 7.5Fr.」
 (米データスコープ社製)を発売いたしました。
「YAMATO 7.5Fr.」は、日本人の体型に合わせて開発された
大動脈内バルーンカテーテルです。
バルーンの長さは同等クラス*最短、
また拡張時のバルーン径は同等クラス*最大に確保。
太く短いバルーンによって、
より安全かつ効果的にIABP療法を行うことができます.

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バルーンの長さは日本人の胸部下行大動脈の長さに合わせて設計されています.
これによって、バルーン破損の原因となる石灰化が多く見られる
腹部大動脈の腎動脈分岐部を避けて、バルーンを留置することができます.
また、特殊なバルーン膜成型方法を用いることで、
より薄膜でありながら強度のあるバルーン膜が可能となりました.
拡張時のバルーン径を同等クラス最大に確保、
従来品と比較してバルーン内の気体容量が増加しました.
太く短いバルーンは、今までよりも心臓に近い位置で
パンピングすることを可能にし、
IABPの更なる効果が期待できるようになりました.

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以下同じようなネットの記事が掲載されています.

エドワーズライフサイエンス、日本人の体型に合わせて開発された大動脈内バルーンカテーテルを発売
BUSINESS TODAY ONLINE
http://www.btoday.net/weblog/archives/2006/05/post_1117.html

日本人の大動脈長に合わせた、日本人のための大動脈内バルーンカテーテルを発売
NIKKEI NET いきいき健康
http://health.nikkei.co.jp/release/drug/index.cfm?i=2006050804416j5

NIKKEI NET
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=130101&lindID=4
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東可児病院では、平成18年5月22日付けで
この新しいIABPバルーンに全て切り替えが完了しました.
日本人の体に合わせた専用設計のバルーンです.
従来の外国人の体に合わせて作られたものより
安全性、確実性が高まり、日本人の狭心症、心筋梗塞、心臓病の
救急治療に高い効果を発揮すると考えられます.
昔のIABPは、操作も複雑であり、機械も大きく
一度治療を開始すると、医師、ME技師が付きっきりで
機械の調整をしなければいけませんでした.
当院でも採用されている最新のIABPでは、フルオートであり
一度機械を患者さんの状態に合わせて設定すれば、
あとはほとんど調整することなく、心臓の補助を確実に安全に
的確に行います.

医療機器に関しては、まだまだ外国で作られ、外国人の方の
体型に合わせて作られたものが数多くあります.
今後、このIABPをきっかけにして
医療機器が日本人の体型によりマッチするように
改良される事が期待されます.

最近では、急性心筋梗塞や、カテーテル治療の際に
病状の重症化が予測される時には、早めに
IABP治療を開始しています.
必要な患者さんに早期にIABP治療を併用することにより
治療成績の向上、心臓の状態の改善が期待されます.
バイパス手術が必要な患者さんの場合も
当院で、必要なカテーテル治療およびこのIABP治療を行い
近隣の心臓外科手術に搬送しております.

先日は、PCPS(経皮的人工心肺)とこのIABPを長時間
併用し使用しましたが、IABPの優れた性能を
改めて確認しております.
東可児病院は、スタッフの数、ベッド数こそ大きな病院より
少ないのですが、少数精鋭のスタッフと
日進月歩の医療機器を小まめにバージョンアップしていくことで
常に心臓病の救急に対応できるように
努力を続けています.

エドワーズの濱田さんには
いつも緊急時に迅速な対応をしていただいて
この場をかりて感謝させていただきます.
by yangt3 | 2006-05-23 00:38 | ニュース