もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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医者冥利

先日、高齢の方で長らく当院に通院されていた方が
突然の容体の悪化のために入院されました.

以前からいろいろな病のために
何度も入院を繰り返しておられた方です.

高齢の方でも病気の苦しみは同じであり
少しでもその苦痛を和らげる事ができればと思います.

体力的な問題から高齢の方の治療は
頭を悩ませる事も多いです.

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治療のために手術が必要と判断されても
その方の体力が手術に耐えられるかどうか
そして手術後の様々な合併症をのりこえられるかどうか
いろいろなことを考慮しなければなりません.

手術が可能と考えられても、ご本人が拒否されたり
また家族の方が手術を希望されない場合もあります.

逆に体力的な問題から、手術が危険と判断されることもあります.

今回、容体が悪化し入院された方も
救命のために緊急手術が必要な状態でした.
手術を受けるかどうか、本当にぎりぎりのところで
主治医である私も、家族の方も悩みに悩みました.

この方にとって、本当にいい治療がなんなのか.
体力的な問題から手術もかなり危険な状態でした.
手術をしなければ、状態が悪くなるのを
ただ経過をみるだけという、とても大変な状況でした.

最終的に家族の方が決断されました.
手術を受ける為に、近隣の心臓外科専門施設に
急きょ、この方を救急搬送させていただきました.
家族のかたと、私と、看護師が同乗して
信頼している心臓外科の先生のもとへ送ったのです.

残念ながら、手当ての甲斐なくその後
この方は天上界に旅立たれていかれました.

私自身は、医療の越えられない壁を感じて
つらかったのですが
家族の方には、本当に感謝していただきました.

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私や、心臓外科の先生に診てもらえて
最期を迎えられる事ができて良かったと、言っていただきました.
本当にありがたい言葉であり
医者冥利につきます.

いろいろと大変なことも多い仕事ですが
またこの言葉を支えにして頑張って行きたいと思います.

今回夭折された方のご冥福を心より祈っています.
by yangt3 | 2006-06-01 00:04 | 一般