もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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闘病記

医者を長く続けていると
自分の家族や親戚にも病院通いが必要な身内が
出てきます.
子供が小さい時に、熱を出しても
そうそう仕事を休むわけにもいかず
子供の事を心配しながら当直しなければならないことも
あります.

自分自身も少々の風邪くらいでは、休む事はできません.
そういえば、学生時代も皆勤賞でしたけど
就職してからも、病気で休んだ事は一日もなかったですね.

医療スタッフも人間であり、自ら病気になった時
普通の人と同様に病に立ち向かって行かなければなりません.
患者やその家族の立場にならなければ
わからないことは、沢山あります.

今回、家族やその家族の体験をまとめた闘病記を探し出せる
闘病記ライブラリーが公開されたそうです.

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--------------------NIKKEI NET
闘病記700冊、簡単に検索・国立情報学研と市民団体
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060612AT1G1200Q12062006.html

 患者やその家族の体験をまとめた闘病記を探し出せる
「闘病記ライブラリー」が12日、インターネットで公開された。
「がん」など700冊を疾患別に分類、本の装丁や目次も
 画像として表示され、内容を把握できる。
 昨年から公立図書館や病院で「闘病記文庫」を設置する施設が
 増えているが、専用の文庫がない図書館でも闘病記を見つけやすくなる。

 ライブラリーは国立情報学研究所(東京・千代田)の
 高野明彦教授らと、図書館などに闘病記文庫の設置を手助けしている
 市民団体「健康情報棚プロジェクト」(石井保志代表)が
 協力して作成した。

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 ホームページ(http://toubyoki.info/)ではまず
 「がん1」「がん2 消化器」「脳の病気」「神経の病気」「心の病気」
 などの分類を表示。読みたい疾患を選ぶと、
 「悪性リンパ腫」「白血病」などを
 さらに細かい計57の病名から選択できる。
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とりあえず、闘病記として書籍になったものが
分類されてインターネットで簡単に検索できるようになりました.
必要があれば、中の要約を見て
図書館で借りるか、アマゾンなどのネットで購入ということになります.

闘病記がこうしてライブラリーとして分類、整理され
検索しやすくなったことは喜ぶべき事です.
それぞれ関係する分野の書籍については、
われわれ医療スタッフも目を通しておくと
役に立つように思います.

患者のケアを行うためには、身体的なケアだけでは不十分であり
精神的なケアと、家族へのケアを同時に行う必要があります.
まだまだ一般病院、市中病院ではこうした闘病されている方への
精神的ケアが系統化されているとは言い難いものがあります.
いかんせん、個々のスタッフの個人的な努力に
負っているのが現実です.

こうして闘病記として患者さんや家族の思いを残された方は
まだまだ少数です.それよりもっと多くの方は
苦しい闘病生活を、まとまった形として残す事なく過ごされています.

最近は、多くの方がブログを始められてインターネットを通じて
ブログで闘病記を公開されている方もおられます.
これもまだまだ少数でしょう.

私たち医療スタッフは、こうした闘病生活を送っておられる
大部分の方の声無き声をしっかりと聞かなければなりません.
うれしいことも、悲しい事も
ささいな出来事も.
特別なことが無くても、日常的ななんの変哲もない
闘病生活の日々の何気ない時間こそ
大事でかけがえのないものかもしれません.
(堀辰雄の 風立ちぬ のように)

おじいちゃんや おばあちゃんや、本を書いたり、ブログを書いたり
インターネットを見たりできない患者さんたちの
思いを また何かの形で残せないかなあと
そんなことを考えています.

少なくとも医療スタッフは、こうした患者さんたちや家族の方の
心の声を 真摯に聞けるように
いつも準備をしておきたいものです.
by yangt3 | 2006-06-13 00:08 | ニュース