もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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脳内チップで直接機器操作

脳梗塞や脳出血など身体麻痺を有する方にとって
朗報です.

新しい脳センサーを用いる事により
身体麻痺の患者さんが
コンピューターのカーソルを動かしたり
電子メールを開いたり、ロボットデバイスを
制御出来るようになったそうです.

Nature に発表された論文で
発表された研究結果です.

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ITmedia News 06.07.13
脳内チップで直接機器操作に成功
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0607/13/news067.html

 研究者らは、BrainGateと呼ばれる脳センサーを用いて
 怪我や病気で身体が麻痺している人たちに
 新たな希望をもたらすと考えている。
 BrainGateセンサーは脳に電極を埋め込んで動作する。

 マサチューセッツ総合病院のリー・ホッホバーグ博士は
 取材に応じ、次のように語っている。
 「これは、身体麻痺患者を支援できる可能性を備えた、
 あるデバイスの臨床試験の第1段階だ」

 ある25歳の四肢麻痺患者(男性)は3年前に、
 画面でカーソルを動かしたり、ロボットアームを
 コントロールしたりといったタスクをこなすことに成功したという。

 この男性は、マサチューセッツ州の
 Cyberkinetics Neurotechnology Systemsが開発した
 脳と運動機能との連動システムをテストしている
 4人の患者のうちの1人。患者らはそれぞれ、
 脊髄損傷、筋ジストロフィー、脳卒中、運動ニューロン疾患を
 患っている。

 Cyberkineticsの最高科学責任者を務める、
 ロードアイランド、ブラウン大学のジョン・ドノヒュー教授は
 次のように語っている。
 「これは、神経科学の新たな時代の始まりだ。
 脳から信号を取り出す能力が大きな前進を遂げている。
 われわれには脳に信号を送る能力はある。
 だが、脳から信号を取り出すのは非常に難しい。
 これは、画期的な出来事だ」

 研究者たちは、運動を司る脳内領域に100個の電極を持つ
 小さなシリコンチップを埋め込んだ。
 細胞の活動が記録され、コンピュータに送信され、
 そこで指令が変換され、患者は外部デバイスを動かしたり、
 制御したりできた。

 「脳のこの部分は運動皮質と呼ばれ、通常、
 信号を脊髄から手足に送り、運動を制御する。
 この患者の場合、脊髄損傷から何年も経っているにもかかわらず、
 依然としてこの部分を外部デバイスの制御に使えている」

 「この研究は、重度の障害を持つ患者が外部環境と
 コミュニケーションを図れるよう支援する上で、
 インプラントが有効な方法であることを示している」

 また別の研究では、スタンフォード大学の医療エンジニアリング学科の
 研究者らが、脳からの信号をより高速に処理してコンピュータや
 人工装具を制御する方法を説明している。

 スタンフォード大学神経外科のスティーブン・リュ—助教授は
 声明で次のように語っている。
 「われわれの研究は、性能的な観点からも、この種の人工装具が
 臨床的に有効であることを示すようになってきている」
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スターウォーズでダースベイダー卿との闘いで腕を切り落とされた
ルーク・スカイウォーカーが人工義手を装着する場面があります.

現代の最新の医療は、こうしたSFの話を現実にしつつあります.

記事にあるようにコンピューター制御の人工装具は
様々に開発が勧められてきており今後の発展が楽しみな分野です.

今回の研究の特異的な点は、こうした外部コンピューターや外部装具を
脳内に植え込んだ脳内チップを用いて行うということです.

体にこうした電子機器を植え込む事は、
ペースメーカーを例に想像してもらえば、それほど
とっぴなことではないと思います.

重要なことは、脳の損傷が軽微であることが条件です.
脳の損傷がなく、脳と手足をつなぐ神経伝達が損傷されている場合に
この脳内チップが有用になります.

脳が損傷されている場合には、また別の方法が必要になります.

結局、医学が進歩して、心臓の治療も進み
寿命が延びて行っても
最後は、脳の健康を保つこと、脳の寿命を保つことが
一番の最重要課題ということになります.
by yangt3 | 2006-07-15 08:48 | ニュース