もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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恐山 イタコの 「口寄せ」に癒し効果

恐山といえば 日本三大霊場として有名です.
恐山では イタコと呼ばれる人たちが
死者の霊魂を呼び寄せるとされる
「口寄せ」を行っています.

イタコの口寄せは、救いを求める庶民の
心のよりどころとして江戸時代から定着していた
とのことです.

青森県に伝わる「津軽のイタコの習俗」は
国の無形民族文化財に選択されているそうです.

このイタコの「口寄せ」に癒し効果があり
現代医療に欠けているものを補い
医療や看護に応用できるという 調査結果が
発表されました.

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-------------YOMIURI ONLINE 2006.07.29
イタコの「口寄せ」に癒やし効果…青森県立保健大調べ
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060729i407.htm

 日本三大霊場の一つ「恐山」(青森県むつ市)などで
 死者の霊魂を呼び寄せるとされるイタコの「口寄せ」に、
 癒やし効果があるとする研究結果を、
 青森県立保健大の藤井博英教授(精神保健学)のグループがまとめた。

 近年、中高年ばかりでなく、若者の利用者も増えているといい、
 イタコの一人、むつ市の鳴海秀雲さん(73)は
 「不登校の学生も多くなっている」と話す。

 藤井教授はその効果に関心を持ち、約2年間にわたり、
 県内の病院に通う慢性疾患患者670人に聞き取り調査した。
 その結果、35%に当たる232人が口寄せを利用したことがあり、
 うち30%(69人)が「とても心が癒やされた」と回答。
 「話を聞いてもらい、落ち着いた」とする人も
 27%(63人)にのぼるなど、
 80%近くの人が何らかのプラス効果を得ていた。

 藤井教授は、多くのイタコが死亡した親族や友人らの“言づて”として、
 悩みを抱えた患者らに、問題の解決時期を示し、
 「そこまで我慢すれば良くなる」などと述べる点に注目。
 「現代医療は患者にリスクを説明し、自己決定を促す傾向にあるが、
 患者は医師や看護師に『見通しをつけてほしい』と願っている。
 イタコの口寄せには安心感や前向きに生きる力を与える効果があり、
 学ぶべき点がある」と話している。

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恐山のイタコの口寄せと
現代医療、看護との組み合わせに最初は驚きます.

しかしよく考えてみると、江戸時代のころは、イタコは
遺された家族の、傷ついた心を癒す為に
まさにそのために機能していたことに気がつきます.

亡くなってしまった大切な家族、親族、友人らの言づてとして
イタコらは、口寄せの儀式の中で
遺された家族たちの悩みや問題を解決していくのです.

現代医学でいえば、家族の喪の仕事を
イタコが口寄せで行っているということになります.

生と死の狭間で、現代の過酷な状況のなかで
老若男女を問わず、多くの人たちは
自分の生活や心に救いを求めていると思います.
先々の見通しを付けるということです.

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現代医療では専門性や情報公開という名のもとに、
大量の情報の垂れ流しだけで
患者さんに自己決定を促す、もしくは決定の責任を
押し付けるだけということも少なくありません.

医療者たるもの、原点は患者さんを直す
患者さんを癒すことにあるのだということを忘れず
見通しをつけること
安心感や前向きに生きる力を与える事
を常に考える必要があります.

恐山のイタコの人たちから
学ぶべき事は沢山あるようです.

追記;最近、痛ましい事故が続いています.
特に7月31日のプールの事故は
同じ小学校2年生の子供を持つ親として
他人事とは思えませんでした.
親御さんの悲しみを思うと、本当に
つらいです.
心よりご冥福をお祈りいたします.
by yangt3 | 2006-08-01 00:03 | ニュース