もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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顧問教師の適切な心肺蘇生でおぼれた水泳部員が蘇生!

世間では、AEDさえあれば、なんでも救命できるという
思い込みがあるようですが
基本は、基本にそった心肺蘇生であることは
間違いのないことです.

山口県の高校のプールでおぼれた水泳部の生徒を
顧問の教諭が即座に適切な心肺蘇生法を施し
後遺症もなく、無事に回復したそうです.

この記事は、友人のブログにも掲載されていたものです.
2番煎じのようですが
臨床的に非常に重要な記事であり
勉強になると思う為に
あえて、可児の皆さんにもしってもらうために
もう一度ここに記事にさせていただききました.

友人のブログはこちらです↓↓

救急専門医の独り言
http://blog.so-net.ne.jp/kekimura/

この先生は、私の後輩筋にあたる外科医で
前に努めていた病院で一緒に働いていた仲間であります.

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-------------------YOMIURI ONLINE 2006.08.06
山口・周南の高校、おぼれた水泳部員に適切な措置…顧問教諭
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06080602.htm

 山口県周南市の県立南陽工高のプールで7月7日、
 水泳部の1年男子生徒(16)が部員同士の潜水競争中におぼれ、
 一時心臓が止まり、心拍再開後も意識不明の状態が続いた。
 しかし、救命講習を受けていた顧問の男性教諭が事故直後に
 適切な心肺蘇生(そせい)措置を行っていたため、
 6日後に意識が戻り、日常生活に支障がないまでに回復し
 5日、退院した。専門家は「後遺症がないのは奇跡的」と驚き、
 現場での適切な心肺蘇生措置の重要性を実証する例として
 注目している。

 事故では、男子生徒が沈んでいるのに他の部員が気付き、
 顧問の男性教諭らと引き揚げたが心臓が止まっていた。
 教諭が心臓マッサージと人工呼吸を施すと、
 顔に少し赤みが差したという。3分後に救急車が到着。
 搬送中に心臓が動き出したが、意識は回復しないまま
 同市の社会保険徳山中央病院に入院した。

 意識が戻ったのは同月13日。21日に集中治療室から
 一般病室に移った。現在、左目に出血があるが会話や歩行は
 普通にできる。
 男子生徒は「先生や仲間のおかげで元気になれた。
 大好きな水泳をしっかり頑張りたい」と話している。

 救急医療に24年携わっている同病院麻酔・集中治療科部長の
 宮内善豊医師は「救急隊が到着した時に心停止状態で、
 病院到着時に意識不明だった患者が、
 元気に歩けるまで回復した例は初めて」と驚嘆する。

 南陽工高では、万一の事態に備えて昨年10月、
 自動体外式除細動器(AED)を購入した際、
 教職員はAEDの使用法とともに、心肺蘇生法の講習を
 講師の消防隊員から受けた。水泳部顧問の教諭も参加した。

 宮内医師が顧問の教諭から聞いた話では、
 教諭は講習で教わった通り心臓マッサージを行い、
 口移しでの人工呼吸も施したという。宮内医師は
 「顔に赤みが差したのは、心臓から血液が押し出されていたためで、
 心肺蘇生法が適切に行われていた証拠。生徒が回復したのは、
 教諭の措置が十分に有効だったためだ」と評価する。
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この記事を読むと、改めて蘇生の連鎖の重要性を認識します.

心肺停止の現場に居合わせた人が
いかに早く、いかに適切な初期の心肺蘇生を施すかが
蘇生のカギを握っているわけです.
もちろん、AEDがあれば、蘇生の可能性は高まりますが
それも適切な標準的な心肺蘇生を行わなければ意味がありません.

現在、AEDの設置、導入を気に、AEDのみならず
標準的な心肺蘇生法を、医療関係者以外の方々も
一生懸命に学んでいます.
指導される救急隊の方々も忙しい中、必死に指導されています.

当院の付属介護施設である
チェリーヴィラでもAED設置に伴い職員の心肺蘇生の講習会があり
救急隊の皆さんに心肺蘇生法を学び、職員一同
いざという時の備えは、万全です.

東可児病院でも新しいガイドラインにそった心肺蘇生法の習得のため
スタッフ有志が研修に参加しています.

今回の事案は、改めて
迅速で素早い標準的な心肺蘇生法が、心肺停止の蘇生に非常に
有用であるということを教えてくれます.

医師、看護師はもちろんのこと
病院に勤務するスタッフは、事務職員にいたるまで
標準的な心肺蘇生法を身に付けるべきです.

さらには、自分の家族、子供、近隣の人たちを守る為にも
全ての人が心肺蘇生を学ぶ時が来ていると思います.

日本中の全ての人たちが、みんな心肺蘇生を習得し、
AEDを使いこなせるようになる.
夢のような話ですが、皆の努力で実現可能なことです.

東可児病院のみなさんも、患者のため、地域の人たちのため
自分の家族を守る為、新しい心肺蘇生法をぜひ、身に付けましょう.

定期的な心肺蘇生の研修会に参加しましょう.
by yangt3 | 2006-08-07 00:07 | ニュース