もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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いくつになっても勉強 あきらめずに

医療の仕事についていると
本当にいくつになっても勉強です.
学生時代に教わった事で、今も役立っている事は
本の一部で、現場の業務を支えている
知識や技術は、全て仕事についてから
身に付けたものです.

医療の世界はすごい勢いで進歩を続けており
追いかけるのは本当に大変です.
自分の専門分野だけで手一杯であり
それ以外の分野については、とても
手が回りません.

仕事や勉強することが山となり
いたずらに時間が過ぎて行く中
学習に関して勇気づけられる記事がいくつかありました.

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---------------------asahi.com 2006.08.14
「いくつになっても勉強」 学習用神経細胞は生き残る
http://www.asahi.com/science/news/TKY200608140136.html

 「人生いくつになっても勉強」——そんな格言の正しさを
 示すような動物実験の結果を、米ソーク研究所グループが14日、
 英科学誌ネイチャー(電子版)に発表した。
 大人になっても神経細胞は新たに生まれ、
 学習や記憶に使われた神経細胞だけが生き残って
 神経回路に組み込まれる可能性が高いらしいという。

 グループは、遺伝子操作したマウスで学習や記憶にかかわる
 脳の領域で新たに生まれた神経細胞に蛍光色素を組み込んで
 見分けられるようにした。同時にこの神経細胞で
 特定の神経伝達物質の受容体が働かず、
 情報を受け取れないように遺伝子操作したマウスもつくった。

 両方のマウスを比べると、情報を受け取れなくしたマウスでは、
 新たに生まれた神経細胞の生存率が4分の1に低下していた。

 グループの田代歩さん(現ノルウェー科学技術大学研究員)は、
 「情報を受け取れない細胞は死に、情報を受け取った細胞が
 生き残って回路に組み込まれた。新たにできる神経回路には、
 学習した特定の情報が刻みこまれていることが示唆された」と言っている。
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脳細胞は、再生しないとか、脳の機能は
年齢とともにどんどん衰えてるというのが、
一般的な私たちの理解でした.
この研究の結果をみると、大人になっても
学習に必要な神経細胞は、新たに生まれて、
学習や記憶に役に立つということです.

本当に年齢に関係なく、いくつになっても勉強が可能と
いうことですね.
逆に年齢を理由にはできないということで
若者や子供に負けず、頑張らないといけません(笑)
学習用神経細胞というハードが
こうして研究で保障されたわけなので
あとは、モチベーションの問題というか心の問題だけですね.

さらにこんな記事もみつけました.

-----------------------asahi.com 2006.08.21
育児で育つ父親の神経回路? 米プリンストン大
http://www.asahi.com/science/news/TKY200608200250.html

 「父性」を支える神経回路は、子育てを通じて育まれていく?——。
 あくまでも霊長類マーモセットの話だが、育児に直面した雄は、
 神経細胞の構造が変わっていくことを米プリンストン大グループが
 見つけ、21日付米専門誌ネイチャー・ニューロサイエンスの
 オンライン版で発表する。

 マーモセットは、雄が育児をすることで知られている。
 赤ちゃんを背負うなど積極的に育児をし、特に生後1カ月は、
 雄が生活の7割以上の時間を赤ちゃんと過ごす。

 グループは、育児中の雄と、そうではない雄の脳の領域を比べた。
 子育て中の雄は、バソプレシンという物質を受けとめる
 たんぱく質が増えていた。バソプレシンは、
 「きずな」「情愛」などとかかわりが深い信号を伝える働きがあり、
 例えばネズミの脳でこのたんぱく質を増やすと、
 1匹の雌を好み、他の雄を攻撃するようになったという報告がある。
 マーモセットの観察では、たんぱく質は、
 子の月数が少ない雄ほど多かった。

 さらに、神経細胞の細胞同士がつながる構造も、
 密度が高くなる変化が生じることがわかった。
 父と子のきずなが強まると、子育てにふさわしい
 きめ細かな神経回路ができていく可能性があること
 を示しているという。
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バソプレッシンというのは、よく知られた物質ですが
このバソプレッシンがきずなや情愛と
かかわり合いがあるというのは興味深い研究です.

先の記事と同様に、父性、我が子への愛情も
学習機能と同じように、愛情神経回路がでいるということですね.

子供への虐待など悲惨なニュースに心傷める毎日ですが
こうした荒れた心も、生来のものでなく
学習理論を応用することで
子供への愛情や育児への愛情も取り戻す事が
出来るのかもしれません.
もっとこの学習理論、神経回路の研究を突き詰めて欲しいと
思います.

私たち中堅、ベテランと呼ばれるスタッフも
新しいことを学ぶためのハード、準備は
あらかじめ自分の脳の中に準備されているということ.
あとはやる気をだして、新しい事を
勉強していきましょう.

最後にストレスによる脳への影響の記事もありました.
-----------NIKKEI NET
ストレスにより脳が萎縮
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm

 ストレスにより脳細胞が萎縮し、免疫システムの老化が
 早まるということを示した研究が、ニューオーリンズで
 開催の米国精神医学会(APA)年次集会で報告された。
 米ロックフェラー大学(ニューヨーク)神経内分泌学研究所の
 Bruce McEwen博士らの研究によると、ラットに繰り返し
 ストレスを与えると、脳のニューロン(神経細胞)の萎縮を
 示す徴候が認められたという。
 過去の研究で、ストレスによって脳海馬の神経細胞が萎縮し
 記憶力が障害されること、意思決定や注意力に関わる
 前頭前皮質と呼ばれる部位でも萎縮が起きることが
 明らかにされていた。
 今回の研究では、ストレスを与えられたラットは、
 餌の場所が変わったときに同じ手掛かりを別の方法で
 利用する能力(知的柔軟性)が失われたという。

 McEwen博士は、これはストレスホルモンが脳を作り変え、
 別のものに変化させることを意味すると説明している。
 ストレスを与えられた脳は、不安が大きくなり、
 注意力、学習能力、記憶力などが低下する。
 しかし、脳は回復力が極めて高いため、心理療法、
 認知行動療法および薬剤を組み合わせることにより
 正常な状態に近づけることができるという。
 また、脳の損傷は時間の経過によっても癒やされ、
 運動にも極めて大きな効果があることが明らかになってきている。
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学習するための脳の準備ができているとしても
脳の環境、ストレスが重要ということですね.
ストレスを与える環境で、逆に張り切って力を出す人も
いると思いますが
大半は、過度のストレスによって心が萎縮してしまいます.

ストレスホルモンの影響を最小限にするように
環境を整備しないとだめですね.

学びの問題は、まだまだ奥が深いようです.
最新の研究でまたいろいろなことが
明らかにされていって、非常に興味深いですね.

学びの環境が大切だということが
よくわかりました.
あまり叱ってストレスを与える事は
慎まないとダメでしょうね.

仕事の忙しさで十分な睡眠や休みがとれないと思いますが
もともと学ぶ能力は皆さんに備わっているので
ストレスに気をつけて
いっしょにやって行きましょう.

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by yangt3 | 2006-08-23 01:08 | ニュース