もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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昼寝と心臓病の関係

急性心筋梗塞で救急来院される方は
働き盛りの方が多く
ストレスを抱え、休む暇もなく
ひたすら仕事に励んでいる人が多いようです.

こうした仕事のストレスに加え
高脂血症や糖尿病、喫煙などの条件が加わって
心筋梗塞が起こりやすくなると考えられます.

高脂血症や糖尿病にならないような
食事と運動に気をつけて
できれば禁煙して
ストレスを緩和することがかなえば
心筋梗塞の発症は少なくなることが
予想されます.

どうすればストレスを発散できるのでしょうか.

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仕事中に、昼寝をすることで
心臓病の予防効果があるという研究があります.

------------------CNN.co.jp 2007.02.18
仕事中の昼寝、心臓病予防に効果と ギリシャで研究
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200702180006.html

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 シカゴ(AP) ギリシャの成人2万人以上を対象に
 昼寝の健康効果を調べた研究で、
 「昼寝をすると心臓疾患で死亡する確率が低くなる」
 との結果が出た。特に、働いている男性で
 大きな効果がみられたという。

 アテネ大医学部のデミトリオス・トリホプロス博士らが
 研究をまとめ、このほど医学専門誌に発表した。
 同博士らのチームは、20歳から86歳までの健康な
 男女2万3681人を平均約6年間にわたって追跡。
 昼寝をするグループとしないグループとの間で、
 心臓疾患による死亡率を比較した。その結果、
 週に3回以上、約30分間の昼寝をすると、死亡率が
 37%低くなることが分かった。食生活や運動、喫煙など、 
 心臓疾患に関連するとみられるほかの要素を考慮しても、
 昼寝の効果は明らかだったという。チームによれば、
 昼寝の影響をこれだけ大規模に検証した研究は、過去に例がない。

 就労男性への効果が目立ったことについて、トリホプロス博士は
 「実際には女性も同様の恩恵を受けるのかもしれないが、
 研究の対象となった女性のうち、期間中に死亡した例自体が
 少なく、立証には至らなかった」と説明している。

 男女を問わず、仕事などでストレスがたまると、
 ホルモンの分泌状態が変化して心臓に負担がかかるうえ、
 暴飲暴食や喫煙、運動不足などにより、生活全体が不健康になりがち。
 昼寝には、こうしたストレスを軽減する作用があるとみられる。
 「昼寝はできるだけ実行すべき。職場にソファがあれば、
 そこでくつろぐのもいいだろう」と、トリホプロス博士は話す。

 ギリシャなどの地中海沿岸地域はもともと、心臓疾患の発生率が
 比較的低いことが知られている。これまで、野菜や果物を
 中心とした食生活の影響などが指摘されてきたが、博士らの研究は、
 同地域に広く浸透している昼寝の習慣も一役買っていることを示した形だ。
 ただ専門家の間には、「昼寝の習慣がある国で、それを破ってまで
 仕事を続けるのは、もともと健康に気をつけていない人たち。
 心臓疾患が多いのは当然だ」とする声もあり、チームでは今後、
 さらに詳しい研究を進める構えだ。
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強いストレスにさらされて十分に睡眠がとれないというのが
実情ではないでしょうか.
仕事で夜遅くに家にたどりつき
遅い夕食を無理やりのどに詰め込んで
眠れず、明日の早い仕事に備えてアルコールと
もしかしたら不眠で処方されている睡眠薬をセットにして
無理やり目を閉じる.
そんな不健康な生活.

睡眠がどのような機序で心臓への保護効果があるのかは
まだ明らかではありませんが
このギリシャの研究を見る限り
昼寝を含めた十分な睡眠が心臓病予防には不可欠だと
いうことがわかります.

現在の日本の職場では、お昼ご飯の休憩でさえ
満足にとれないところがあります.
医療現場でも、忙しさにかまけてお昼を食べられないことも
ままあります.

SFで出てくるようなタンクベッド睡眠のようなものがあれば
本当に働く人のストレスを緩和できるのかもしれません.

睡眠時間を削ってまで働き続けて
うたた寝から悲しい事故が起きています.

心臓病に限らず、健康を守るために
働く人の睡眠、休憩、昼寝の確保というのは
これからもっと重要視されなければならないと思います.

日本の職場は、けれども会議中のうたた寝とか、昼寝には
厳格だったりします.

当直明けで次の日の夜までぶっ押しで勤務するということは
現場の医師にとっては、日常茶飯事のことです.

医師だけではなく、その他の医療スタッフも
人員不足のおり、同じような過酷な勤務を強いられています.

1回や2回ならともかくも、睡眠不足で眠い目をこすりながら
集中力が保てるとも思えません.

医療の現場の安全確保と、質の向上と、職員、患者さんの
健康確保のためにこそ
へんな精神論ではなく、人員不足の解消、スタッフの増員などを
含めて、ギリシャのように
昼寝をするゆとりをもてるくらいの勤務が組めれば
いつでも100%の力をだせるのではないでしょうか.

急性心筋梗塞で無事に治療が行われ
退院していく患者さんたちには、
仕事も生活ものんびりやってください、と
私たちはお話ししています.

結局のところ、社会にこうしたことを認める
ゆとりが必要なのですが
現実は、本当にきびしいです.

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by yangt3 | 2007-02-22 00:07 | ニュース