もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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病院も医師もブランド力が必要?

昔は、近くの開業医で手に負えないとか
大きな病気の場合には
市民病院や大学病院にでかけていました.

そうした市民病院や大学病院がある種のブランド
だったのです.

最近では、口コミやインターネットによる情報が広がって
古典的なブランド力は弱まったかのようです.

医局主体の医療から実力主義の医療に
徐々に代りつつあるとはいえ
本当に実力のある医師、エクスパートの医師が
どこにいるのかという情報は、なかなかわかりません.

一方で医師や病院の側も、医師の人脈というのは
同じ大学や医局の医師たちが中心になってしまいます.

他の大学や他の病院の医師の本当の実力は
なかなかわからないことも多いのです.

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ブランドパワーが
経営危機に陥った市民病院を救うきっかけになりそうです.

---------------------------TOKYO Web 東京新聞 2007.08.04
ブランド医師結集で再生 新院長が人脈をフル活用
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20070804/CK2007080402038452.html

 経営危機が続いている佐野市民病院に患者が戻り始めた。
 知名度の高い医師を多く雇い、口コミやインターネットで
 情報が広がった。
 四月に就任した福光正行院長(68)による
 母校の東京大学医学部人脈を最大限駆使した
 あの手この手の医師勧誘作戦が奏功。
 一部の待合室は順番を待つ患者であふれ、
 二カ月先まで予約がいっぱいの診療科も。
 同病院は「この人気が病院再生のきっかけになれば」と期待している。 

 同病院を運営する佐野市は二〇〇三年度以降、
 一般会計から八億−十億円の赤字補てんをしている。
 医師不足による診療機能の低下が主な原因だ。
 一時、二十九人いた常勤医は一方的に減り続け、
 今年三月には残っていた常勤医師八人が
 全員退職するという異常事態に陥った。
 変わったのは四月、「地域医療を守りたい。
 とにかく医師を確保するのが私の使命」と語る
 福光院長が着任してから。就任後、長年の医師人脈をフル稼働させ、
 電話や手紙、電子メールなどあらゆる手段で脈のありそうな医師に声をかけ、
 都内を中心に二十回以上足を運んで自ら口説いたという。

 この四カ月間で集めた医師は常勤医三人、非常勤医は二十人以上。
 特に非常勤医には知名度の高い人気医師が集まった。

 日赤医療センター名誉院長で眼科研究の国際的権威、
 増田寛次郎医師(眼科)は二カ月先まで予約で埋まる。
 新井紀元医師(内科)は中国で東洋医学を学んだ
 漢方の専門家で都内で人気の開業医。
 週一度の治療に二十−三十人が殺到する。
 そのほか、循環器科の許俊鋭医師は心臓移植の専門家。
 村田宣夫医師(外科)は帝京大スポーツ医療学科の
 現職教授で救急医療関係で多数の著書がある。

 医師確保が進んだことで、眼科や整形外科など休診状態だった医療科目が復活、
 八月からは二十四時間態勢で一次救急の受け入れができるようになった。
 同病院事務局では「病院は医師次第の面がある。
 月一、二回程度の診療機会を狙って遠隔地からわざわざ訪れてくれる患者までいる。
 積極的に勤務医をPRして患者を呼び込む方策も今後考えたい」と話していた。
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たとえば 病院ランキング本をみれば
取りあえず有名な病院や、有名な医師、ブランド医師を
知る事ができます.

 日経 病院ランキング
 日経新聞社

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 患者にやさしい病院は? 安全重視の病院は? 
 全国約2,000の病院を対象とした独自調査にもとづく「
 病院の総合力」ランキングを一挙掲載。
 医療改革に取り組む現場の様子もわかる、
 病院選びに役立つ情報満載の本。

こうした本を参考にして
自分の本当にあった主治医を求めてさすらう人もいるでしょう.

私たち医師の側も、自分の専門外の疾患の場合は、
院内もしくは、院外の医師に紹介するわけですが
けっこう医師同士の口コミ情報を参考にしていたりします.

ブランドを参考にすることもありますが
実際の医師の実力は、自分が診ている患者さんを
紹介してみて、無事に治療を受けて
自分の元に帰ってきて、初めて実際に知ることになります.

患者さんを紹介するほうも、ある意味真剣勝負です.
紹介する医師からすれば
診断に治療に誠意をもって、当たってくれる医師が
自分の中でのランキングトップとなるわけです.

そうやって循環器医にとって必須のバックアップである
心臓外科医との絆も固める事ができています.

ブランド医師の名に惹かれて患者さんを紹介しても
時に忙しいブランド医師たちは
学会に講演に海外出張にと
病院に不在のことも多いということは
注意するべき点でしょう.

記事にあった佐野病院もブランド医師は非常勤です.
実際の診療や、日常診療、時間外、祝祭日、夜間の対応は
常勤医師が対応することになるわけです.

病院を支えているのは、やはりこうした常勤医師であり
ブランド力はない名も無き庶民の医師やスタッフたちです.

本当の名医は
自分の目で確かめるのが確実なのかもしれません.

ブランドを追い求めなくても
地域で地方で、自分の住んでいる近くで
必要な医療が受けられるというのが、本当の幸せのような気がします.

本当に地域医療を守っていくためには
個々の医師や医療スタッフが、世界標準の技術と知識を
めざしていくことが必要になると思います.

道のりはまだまだですね.

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by yangt3 | 2007-08-06 00:15 | ニュース