もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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急性心筋梗塞で発症する糖尿病

高血糖や糖尿病が将来の虚血性心疾患、冠動脈疾患の
発症に関連していることは良く知られている事です.

急性心筋梗塞を発症して初めて
糖尿病や耐糖能異常に気がつくという事例も
認められる事があります.

その多くは、たまたま診断されずにいた
前糖尿病状態であったり、耐糖能異常であったりします.

急性心筋梗塞で無事にカテーテル治療がすんで
問題なく退院したとしても
その後には、食事療法や運動療法に留意して
耐糖能異常や糖尿病の発症を
見逃さないようにすることが必要になります.

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循環器外来での仕事のかなりの部分が
実は、こうした糖尿病や高脂血症など
虚血性心疾患のリスク治療にあてられてるのです.

もちろん治療困難な糖尿病については
敬愛する内科医の手助けを借りる事になります.

さらにいえば狭心症、急性心筋梗塞は
ステント、カテーテル治療の進歩により
かなり改善してきました.

心疾患の再発を見る事なく
長期に外来通院去れる方も増えています.

そうなると最初の心臓の問題だけでなく
糖尿病、高脂血症、高血圧の合併症の治療の他
当然、がんの問題にもつきあたってきます.

心臓病の患者は年々増加しており
循環器医師がその後のフォローまで
全てをカバーすることはとても無理です.

がん検診などは、その道のプロに任せたほうが
患者さんにとっても幸せなことです.

そんなわけで最低限、循環器の患者さんも
年一回の全身的な癌検診はおすすめです.

-------------------神戸新聞Web News くらしあんしん
2007.08.29
「糖質制限」で糖尿病改善 白米・いも類控え、脂肪分はOK
提唱の医師 神戸で講演/取り組みやすく満腹感
http://www.kobe-np.co.jp/kurashi/kaigo461.html

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■低脂肪食の限界

 江部医師は糖質制限食について
 「欧米では既に始まっているが日本では
 まだ異端視されている」と前置き、
 背景について
 「糖尿病と肥満の増加の原因は食の欧米化とされ、
 証拠がないまま脂肪が“犯人”とされてきたから」
 と説明した。

 しかし欧米では十五年ほど前から、
 脂肪“犯人説”を疑問視するデータが
 相次いで報告されたという。

 例えば全米の健康調査。
 一九七一年以降三十年間で脂肪摂取率は
 約4%減ったが、肥満率は
 約15%も増加していた。
 一方で糖質の摂取率が上がり、
 糖尿病患者も増えていたという。

 また別の調査では糖尿病の合併症で
 最も怖い心筋梗塞(こうそく)の発症も、
 低脂肪食ではリスク軽減につながらないことが
 分かったといい、江部医師は
 「“脂肪犯人説”が覆り、
 欧米では代わりに毎食の糖質の量を減らす
 『糖質管理食』が常識になり、定着した」と紹介した。

■食後高血糖が危険

 なぜ糖質の多い食事は心筋梗塞などの
 リスクを高めるのか。江部医師は
 「食後高血糖が血管の内皮を傷つけることが
 注目されるようになった」と話す。

 通常、糖質をとると食後三十分以内に
 血糖値がはね上がるが、江部医師は
 「空腹時と食後の血糖の差が大きいほど
 血管内皮が侵されやすく、
 糖尿病の人ほどその差が大きくなる。
 糖尿病の人はインスリンの作用が低下し、
 糖質をうまく処理できなくなっているから」と説明。

 また「血糖を上げるのはほぼ炭水化物だけ」とも。
 炭水化物は100%血糖に変わるのに対し、
 たんぱく質は50%、脂肪は10%未満と低く、
 しかも血糖値を上げるスピードも極めて遅いという。

 「そのため糖質を避ける食事は一見非常識に見えて、
 とても理にかなっている」と力を込める。

■劇的な効果

 江部医師は糖質管理食を一層徹底し、
 二〇〇一年から、朝夕は主食といも類を一切とらず、
 昼食でのみ糖質が白米よりも少ない玄米を
 軽く一膳(ぜん)とることを標準とした
 「糖質制限食」を実践した。

 すると、過去四週間の平均血糖値を反映する
 「グリコヘモグロビン値」が8・6%だった六十代の男性が
 5・2%の正常値まで下がるなど、
 ほとんどの患者に大きな効果が見られたという。

 「二型の人は薬剤が要らなくなるまでに改善し、
 一型の人にもその量を減らせる効果があり、
 退院後も制限食を継続できている」とし、
 「主食をなくすだけで細かなカロリー計算が必要ないため、
 取り組みやすく満腹感も多い」と話す。

 ただ、既に腎機能が低下している人には実践していない。
 また、インスリン注射や経口血糖降下剤を服用している人は
 低血糖になる危険性があるため、医師との相談が必要という。
 江部医師は「メタボリック症候群の画期的な治療食になりうる。
 糖尿病の予備軍の人も予防に役立ててほしい」と締めくくった。
----------------------------------------------------------------------------
低でんぷん療法の元祖の先生の
記事になります.

実は、狭心症、急性心筋梗塞と糖尿病との間径
そしてこの低でんぷん療法で糖尿病を治す事により
虚血性心疾患のリスクを減らせるのかどうか.

さらには低でんぷん療法により
メタボリック症候群の治療につながるのか
などの
興味深い項目について
春日井の内科医とともに、一緒に診療して検討しています.

それがこちらです.

灰本クリニック
http://www.haimoto-clinic.com/

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この近隣で低でんぷん療法の指導を受けられる
数少ない専門クリニックの一つです.

院長の灰本 元先生は、漢方専門医としても知られています.
ご自身で大腸ファイバー、胃カメラの検査を駆使し
漢方にも造詣が深く
尊敬する内科医です.

循環器の医者が安心してカテーテル治療に専念するためには
優秀な内科医と、がん健診、がん治療のプロが
支えてくれる事が本当に必要だと思います.

心臓病を無事に治療し退院された後も、
内科検診や癌検診を忘れずに、過ごしていただきたいと思います.

循環器の医者なのに
外来でやたらと、がん検診を勧めると
決して不信に思わないでいただければ幸いです.

こちらもご参考までに

糖尿病ネットワーク
糖尿病と脳梗塞・心筋梗塞
http://www.dm-net.co.jp/seminar/16_/

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by yangt3 | 2007-09-01 00:04 | 一般