もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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かかりつけ医

新しい病院に転勤したあとに
以前勤めていた時の患者さんが
外来に訪ねてきてくれると、びっくりして
そして本当にうれしい気持ちになります.

循環器の治療で関わった患者さんたちですが
遠い距離をものともせずに
着てくれた皆さんの心意気に感謝の気持ちで
一杯です.

心筋梗塞や不安定狭心症など
救急の場で、一刻を争う状態で主治医として
一度かかわったからには、その後の経過にも
無関心でいられるわけもなく
原基な様子を外来で見る事が
なによりの楽しみでもあります.

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以前の病院の同僚の外科医も
一度手術を行った患者さんは
一生自分の患者だからと、熱い心を
語ってくれました.

自分もそんな気持ちをみならいたいと思っています.

心肺停止状態で救急室に運ばれ
来院時には、心室細動の状態.
必死の治療で蘇生に精巧し
無事に軽快退院された方がおられました.

心筋梗塞に関連した心肺停止でしたが
除細動や、IABP、カテーテル治療などによって
ほぼ合併症なく社会復帰されました.

その後何年も、元気に外来に通ってみえたのですが
ある日を境にして、ばったりと
来院されなくなりました.

風の頼りに、交通事故で亡くなられたと聞き
せっかく心臓病を克服したのにと
その人の無念を思い
やり切れない気持ちで一杯となりました.

自分の専門分野と関連がなくても
循環器以外のことでも
自分の受け持ちの患者さんの、外来のかかりつけの
患者さんの健康問題については
やっぱり気になります.

気持ちとしては、全ての治療にかかわりたいと
思ったりもしますが
自分のできないことは
やはりその道のプロに
自分が信頼出来る人に、きちんと
かかりつけの患者さんをおまかせしたいと
いつも考えています.

医師と患者さんとの繋がりは、やっぱり
人と人との繋がりだと思いますし
自分の大切な患者さんをまかせる
他科の専門の先生たちとも
できれば、そういう人と人との繋がりを大切に
したいと感じています.

循環器として一番お世話になるのは
なんといっても心臓外科の先生なのですが
幸いに、近隣の素晴らしい先生と
お付き合いすることができて
そういう意味では、恵まれていると思っています.

最近、外来も立て込んできて
なかなかゆっくりと話を聞けない時も多いのですが
専門の循環器以外のことも
ぜひ気にせずに相談していただきたいと
実は思っていますので
よろしくお願いします.

実は、こうした”赤ひげ”的な
かかりつけ医の心意気は
私なんかは、まだまだ若輩で
実地医科として、地域で開業されている諸先輩方に
まだまだ学ぶところが大だと思っています.

定期的に出かけている先輩の先生の
クリニックでは、いつもこちらが刺激を受けて
頑張ろうという気持ちにさせてもらっています.

厚生省が医療費抑制のための方法として
かかりつけ医、外来医療、在宅医療への主治医制を
導入する方針を打ち出しています.

理想的な主治医制を確立していくためには、
まず医師と患者さんとの信頼関係を取り戻す作業が
必要になると思います.

そしてそれは、制度で規定されるものではなく
日々の現場の努力でしか
達成されないのではないでしょうか.

ネットで見つけた、イタリアの救急外来についての記事を
紹介します.

-------------Sankei Web 2007.09.16
【コラム断 ジローラモ】救急外来のあるべき姿
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/070916/knk070916000.htm
 (以下、記事より引用)
 
  118。日本の救急外来の考え方の違いに驚いた。
 イタリアの救急は、急を要するわけだから、
 搬送患者を拒否できない。先に順番を待っている救急患者より、
 もっと急を要する容体の患者が搬送されれば
 そちらが優先されるといった具合で、断るなんて考えられない。

 イタリアの医療制度は、かつての日本に存在したと聞く
 『かかりつけ医』が基本になっている。
 居住者(滞在する外国籍の方も可能)は
 まずかかりつけ医を探す。
 居住区の地域保険局で医療保険制度に加入、
 提示される保険医リストの中から自分で医師の選択が可能。
 居住先から近い医師を選択するのが一般的かもしれない。
 選択後に、医療保険番号、かかりつけ医の名前、
 医院の所在地などが記入された保険証が発行される。

 この手続きを最初にしておけば、いざ具合が悪くなった場合まず、
 かかりつけ医に通い診察を受けられる。
 費用は無料。薬は処方箋(せん)薬局を紹介され、
 さらに専門的な治療が必要な場合はクリニックを紹介され、
 ここからは有料。かかりつけ医は、自分の受け持つ保険住民数、
 実際に診察した患者数で額が決まる給与を政府から受け取る。

 さて緊急の場合は、自ら救急病院へ行くか、
 救急車を呼ぶかの二択。自らの場合は救急病院の前に到着後、
 窓から白いハンカチをかざしクラクションを鳴らす。
 すぐに病院からスタッフがでてきて、看護を受けられる。
 救急車を要請する場合は118をダイヤル、
 オペレーターが最寄りの救急病院の救急車を手配してくれる。
 救急病院での治療は、医療保険に加入していなくても無料。
 地域医療・救急医療・高度医療の連携がかかりつけ医を中心に
 形成される仕組みと、保険料の目に見える活用法の基本モデルが
 ここにあると思うのは、私だけだろうか。
 (エッセイスト・ジローラモ)
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そういえば
恩師である 故 古高先生にかかっていた患者さんたちは
みんな、主治医である古高先生に会う為に、診てもらうために
何時間でも、どれだけ遅くなっても
ちゃんと待っておられたことを
思い出します.

たとえば親と子のように
先生と教え子のように
言葉にしなくても、絶対の信頼関係がある
そんな古高先生の外来でした.

自分が今どこまでできているかは、ともかくとして
理想の姿を目に焼き付けている分
これから努力していく方向は
分かっているつもりです.

恩師を太陽の光とすれば
私は月光の光のようなものかもしれません.

これは私の外来での患者さんへの話し方を聞いていた
先輩の先生からいわれたことでもあります.

月の光のように、いろいろなものに
癒しとなることができますように....

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by yangt3 | 2007-09-17 00:03 | コーヒーブレイク(雑談)