現実逃避?
2007年 10月 30日
なぜか勉強に身が入らず
読みかけの小説に読みふけってみたり
全く関係のない教科書を読んでみたり
そんなことがよくありました.
単なる現実逃避なのでしょうけど(笑)
最近、当院循環器も仕事が随分と
忙しくなってきまして
カテの仕事だけでなく、病棟管理
カテ記録、治療記録の作成、レセプトの作成
などなど、いわゆる事務的デスクワークも
当然、増えてきています.
働けど働けどわが暮らし楽にならざる
じっと手を見る
といった感じでしょうか.
仕事を家に持ち帰らない主義なのですが
これだけ仕事に追われていると
仕事で遅くなった日も、ブログの更新の傍ら(笑)
カテデータの管理に追われています.
子供や家族と接する時間も必要だし
なんか毎日時間に追われています.
本当に学生時代より沢山勉強している感じです(笑)
それなのに、そんな暇はないはずなのに
なぜか関係のない本に読みふけってしまって、また時間が
なくなります.
この本は、書店で目にした途端
その装丁の素晴らしさもあって
なんの迷いもなく、すぐに購入してしまいました.
ブラックペアン1988
海堂 尊 著
チームバチスタで有名な 海堂氏の新作です.
今回は、1998年(昭和63年)が
部隊となります.
この時代は、ちょうど私の医学修業時代と重なり
具体的な実感があります.
今回の主人公は、東城大学医学部外科学教室に
入局した新人医師 世良先生です.
医療崩壊を迎える前の
私が医学生として医学を学んだ頃の
よきにつけ悪きにつけ、伝統的な大学医学部の姿が
ここに描かれています.
現在の医療を取り巻く状況から見ると
逆にある種の郷愁を感じる穂です.
表紙の装丁にも使われている
ブラックペアン.
この手術器具がいろいろな意味で
今回の作品のキーワードにもなります.
手塚治虫先生のブラックジャックにも
通じるような味わいがあります.
ぜひ一読をお勧めする書です.
自分の医学修業時代、研修医の頃の情熱を
また少しだけ思い出させてくれる本で
ちょっと元気をもらった気がします.
こんな話を読むと
ちょっとだけ外科医にあこがれますね.
私の昔の同僚たちも、みんなそういえば
かっこうよくて、女性にもてていましたね.
もちろん循環器も負けずに頑張ります(笑)