もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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心臓再生医療の進歩に期待!

ドナー不足に悩む日本の臓器移植において
心臓移植に変わる治療があれば
多くの心不全の患者さんが恩恵を受ける事になります.

移植医療に変わる治療として再生治療が期待されています.

まだ動物実験の段階ではありますが
ラットにおいて心臓再生に成功したそうです.

-------CNN.co.jp
ラットの心臓再生に成功、拍動を確認と 米チーム
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200801200020.html

 ワシントン——ラットの心臓の細胞を取り除き、
 そこへ別のラットの細胞を埋め込むことによって、
 新たな心臓を再生させる実験に、
 米ミネソタ大の研究者らが成功した。
 実験後数日間のうちに、心臓は拍動を始めたという。

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 同大のドリス・テイラー博士らがこのほど、
 医学専門誌ネーチャー・メディシン電子版で発表した。
 同博士によると、チームはラット8匹の心臓を使った実験を実施。
 薬剤処理によって心臓から細胞を除去し、
 周囲の構造が型枠のように残る状態にしたうえで、
 生まれたばかりのラットから採取した心筋や内皮の細胞を埋め込んだ。
 これを実験室で培養した結果、細胞は型枠の内側を覆うように広がり、
 新たなラットの心臓がつくり出された。

 これらの心臓に電気刺激を与えたところ、
 2日後には顕微鏡で心筋の収縮が観察され、
 7‐8日後には肉眼で見えるほどの拍動となった。
 最終的には、ラットの胎児の心臓の約4分の1のテンポで、
 血液を循環させることが可能になったという。

 再生医療は、人工臓器や臓器移植に代わる新たな治療法として
 注目されている。
 人間の心臓については、これまでに弁の再生などが試みられてきたが、
 心臓そのものを再生することができれば、画期的な成果となる。
 心臓病患者本人の細胞から新たな心臓をつくって移植すれば、
 拒絶反応などの問題も解決しそうだ。

 ただ、テイラー博士らの研究は、チーム自身もも認める通り
 「まだ先が長い」。「人間に応用できるのか」「血液は正常に循環するのか」
 といった疑問も指摘されている。

 チームでは次の段階として、ブタなどのより大きな動物を使った実験を計画。
 さらに、肺や肝臓、腎臓など、
 ほかの臓器についても同様の研究を進めているという。

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再生医療において一つの細胞から
複雑な臓器を作り上げていく事は、非常な困難を伴います.

今回用いられた方法は、位置から心臓を作り上げるのでは無く
心臓の骨組み(マトリックス)をそのまま利用することです.

いわゆる脱細胞化という技術が用いられています.
界面活性剤と呼ばれる薬剤(石鹸のようなイメージ)を用いて
細胞成分だけを取り除き、心臓の基本的な、基礎的な構造のみにしています.

つまり細胞をささえる構造だけを残すという技術が用いられたのです.
血管でいえば、血管を構成する内皮細胞、平滑筋細胞などは処理で除かれて
細胞のささえとなる基底膜という構造のみが残ります.

こうして元々の内蔵の骨組み、基本的な構造を用いて   
新たな細胞を植え込むことで
心臓の再生に成功したということだそうです.

京大の山中教授グループのiPS細胞を用いた研究と合わせて
今後、再生医療の進歩が多いに期待されそうです.

何事も頭ごなしに、無理ですとか、意味がないとか言うのでは無く
必要がある限り、努力は続けるべきということでしょうか.

余談ですが、今の技術でガンダムを作るとしたら
製作費800億円はかかるということです.しかも時速8キロであるくだけとか.
人のために役に立つ技術は、これからも進歩を期待したいです.

参考;からくり人形とロボット
   第10回 巨大ロボット、もし作るとしたら...
  http://scienceportal.jp/reports/robbot/10.html

 こちらにガンダム作成に必要な諸費用が詳細に
 検討されています.ご参考までに.                                
by yangt3 | 2008-01-22 14:00 | ニュース