もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!

Macユーザーの循環器のドクターなら
ほとんどの人が持っているソフトといえば
いろいろありますが、やっぱり筆頭は OsiriXではないでしょうか.

OsiriXは、Mac専用のDICOM ビューワーソフトです.
つまりは心臓カテーテル画像やCT、MRなどの医療画像の
専用ビューワーソフトです.もちろんWindowsでは使えないです.

 1)OsiriX - DICOM Viewer
  http://www.osirix-viewer.com/index.html

なんといっても無料で高機能なマック専用医療画像ビューアーであり
私の今のカテの仕事では、なくてはならないソフトの一つです.

iPhoneが登場して、OsiriXが iPhone対応のアプリを出してくると
かねがね噂があったのですが、ついにやってくれました.

正式にiPhone対応版である OsiriX for iPhoneがリリースされました.

 2)OsiriX for iPhone
 http://www.osirix-viewer.com/iphone/

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_051315.gif


もちろんアプリを知ったその日にすぐダウンロードです(笑).





Mac本体に使用する OsiriXが無料でダウンロードできるのに対して
iPhone用のOsiriXは、有料となっています.
その価格 2300円を高いとみるかどうかは
個人の判断でしょうね.
私は、ブログの記事を書くための必要経費と考えて
なんの躊躇もありませんでした(笑).

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_06888.gif


わがiPhoneにさっそくOsiriXをいれてみて
いじくってみます.
まずは、サンプルで入っている画像です.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_064159.gif

 
CTの 3D 構築画像ですが、MacでOsiriXを動かすのと同じように
ぐりぐりと回転したり、拡大縮小したり、コントラストや画像調整を
行うことができます.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_071156.gif


同様にCT の2D画像も同じように画像処理が
iPhone 上でできます.なかなかの操作感だと思います.

先に登場した同じ医療画像ビューワーであるMIMと比べても
見劣りがしないばかりか、より洗練された感じがします.
なんといっても普段使い慣れた OsiriXですから!

画像の鮮明度や解像度も、かなり良好であり
十分実用レベルであると感じました.
つまりは出先で、さっと画像を確認することが可能なレベルです.

面白いことに、OsiriX for iPhoneを立ち上げると最初に
" NOT FOR CLINICL USE
NOT SUITABLE FOR DIAGNOSIS"と
警告がでてきます.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_074085.gif


またこれからどんどんバージョンアップして
よりよいソフトにしていきますよ、とそういう意味だと思います.
循環器の現場のユーザーの声を
OsiriXチームに届けないといけないですね.

というわけでさっそく実践です.
この日曜日は、所用ででかけた家人にかわり
3人の男の子の子守をしながら
この OsiriX for iPhoneと格闘していました(大げさか)

もともと OsiriXは、Mac専用に作られたソフトなので
iPhoneのOsiriXも、Macがあればけっこう簡単に
ネットワーク操作が可能です.

WiFi環境が動作には不可欠なのですが
私は、自宅のAirMac ExpressによるWiFiと
Macは、MacBook Air を用いました.

a)まず普段通りに、MacでOsiriXを立ち上げます.
カテ画像をデーターベースに読み込みます.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_082452.gif


b)続いてWiFi環境下で、iPhone上でOsiriXを立ち上げます.
するとMac側のOsiriXで、WiFi経由で
iPhoneが認識されます.
これだけでもけっこう感動します.
(くわしくは付属のマニュアルが参考になります)

リモートディスクと同じ感覚ですが
ドラッグ&テロップで、iPhoneに読み込みたい画像を
移せば完了です.

c) iPhoneの側にしっかりとカテ画像が読み込みされました.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_085694.gif


d)この画像を使えば、iPhone上で、Mac上と同様に
OsiriX風の画像操作、画像調整が可能です.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_093512.gif


出先でもWiFi環境が利用できれば
サーバーとなるMacからOsiriX経由で、画像を呼び出して
必要な画像を、iPhoneに読み込むことも可能です、と
マニュアルに書いてありました(笑)

今のマシンパワーとか、WiFi環境が出先ではなかなか利用できないなどを
考え合わせると、静止画像としてMobileMe経由で読み込むとか
メールとして読み込むほうが実際的かもしれません.

でもゆくゆくは、出先でさくさく、iPhoneでサーバーから画像を
読み出してみたいと思います.

OsiriX for iPhoneーやっと登場しました!_a0055913_0131432.gif


さて、付属のマニュアルには、簡単に書いてあったのですが
実際に自分のiPhoneに画像を読み込むために
かなり苦労しました.

一番困ったのは、iPhone用のOsiriXが時々落ちることです.
なんどか最初からやり直しでした(笑)

WiFiの環境と、Macのパワーにも左右されるのでしょうが
MacからiPhoneに画像を移す時間がけっこうかかります.
たとえば右冠動脈のLAO Viewの造影動画を移すために
20〜30秒くらいかかったりします.

そんなとき、iPhoneを電源につないでいないと
スリープモードになって、また最初からやり直しです.

OsiriX for iPhoneでMacから画像を移すときには
ぜひiPhoneを電源アダプタにつないだ方がよいと思います.
(こんなことは、マニュアルには載っていませんが)

そんなわけで、まだまだこれからのバージョンアップに期待したい
というところですが、念願のOsiriXがiPhoneでも使えるようになり
これが医療系Macユーザーにとっての
キラーアプリになるのではないかと予感しています.

Mac用のOsiriXと同様のきめ細かいバージョンアップを期待です.
なんといっても2300円の有料ですから(笑)

すでにMacでOsiriXを使っていて、iPhoneもお持ちの
循環器の先生方は、ぜひ使ってみていただきたいと思います.
そして皆さんのご意見も頂ければ幸いです.

追記;アップルのホームページから
 医療系の専用ページであるアップルメディカルが削除されていました.
 私の記事も見れなくなってちょっと残念です.
 それはそれとして、アップルのホームページから
 OsiriX関連ページも削除されているのが気にかかります.
 OsiriXというキーワードでアップルページ上で検索しても
 なにもでないんです.

 グーグルでは、まだOsiriX関連のアップルの古い記事は
 検索できて閲覧できますが、これもそのうち削除されてしまうのでしょうか.

 最近とみに、医師、医療系スタッフのMacへの関心の高まりと
 Macへの回帰が実感されています.
 そうした流れの中で、アップルメディカルに限らず
 アップルが医療系ユーザーへのアプローチを止めてしまうのではないかと
 ちょっと心配してしまいます.

 日本でのiPhoneをささえているのも、やはり医療系ユーザーであると
 思うのですが、そこのところ
 アップルさんは、どう思っているんでしょうね.
by yangt3 | 2008-11-17 00:10 | OsiriXとiPhone