もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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救急応援の派遣を

東京の墨田区、江東区、江戸川区の医師会開業医の先生方が
産婦人科の開業医の取り扱った患者が救急搬送される拠点病院に、
開業医みずからも可能なかぎり同行して手術を手伝うことなど
を申し合わせたそうです.

 1)NHKニュース 可能なかぎり拠点病院同行へ
 http://www.nhk.or.jp/news/t10013345481000.html#

 去年10月に、東京の妊娠中の女性が8つの病院に
 受け入れを断られたあとに死亡した問題では、
 女性のかかりつけだった診療所が
 最初に受け入れを打診した都立墨東病院が、
 当直の産科医不足から受け入れを断っていました。
 この問題を受けて墨田区と江東区それに江戸川区の3つの医師会は、
 産婦人科の開業医が取り扱った患者が、
 産科医不足を理由に拠点病院に受け入れを断られるのを防ぐため、
 開業医みずからが複数のお産を抱えている場合などを除いて
 
 可能なかぎり搬送先に同行し、手術を手伝うことなどを申し合わせました。
 拠点病院の態勢を一時的に補うとともに、
 症状を直接伝えられるといった利点がありますが、
 実際に同行するかどうかは、いっしょに手術をすることに
 支障がないかどうかなどを病院側と協議して慎重に
 判断するとしています.

重傷者の救急搬送、転院搬送においては、
医師、医療スタッフの同乗は重要なことですが、
こうした申し合わせを開業医の先生たちが 行わなければならないほど、
救急基幹病院の負担は重く大きくなっていると言うことでしょう.

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総務省消防庁は、救急患者の「たらい回し」を防ぐために
地域内の病院が急患を必ず受け入れる
救急医療体制「地域ルール」作りを
都道府県に義務づけることを決めたそうです.

 2)防げ!急患たらい回し 地域の体制整備義務化
 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081231-OYT8T00193.htm

  救急隊と病院が2009年度に協議の場を設けることなどを盛り込んだ
 消防法改正に向けて、年明けから準備を進める。
 09年度からスタートする東京都の「東京ルール」も参考に、
 急患の搬送先探しを病院にも担ってもらう狙いがある。

 消防法改正は、救急業務に関する35条について、
 救急を所管する消防機関と医療機関による協議の場を、
 都道府県に設ける規定などを盛り込む方向で関係省庁と調整する。
 消防庁は改正後、通知などで都道府県にルール化を求めたいとしている。
 消防庁は、消防機関と病院が連携し、
 〈1〉最終的に急患を必ず受け入れる病院の確保
 〈2〉搬送先の病院を選ぶ方法や優先順位
 〈3〉救急隊が急患の症状を判断し、病院に伝える方法――などを
 ルール化したいとしている。
 東京のような大都市と、地方では救急病院の数や体制に違いがあり、
 消防庁は、地域の事情に沿ってルールを作るよう求める考えだ。
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医療崩壊の緊急時にあたって
医療スタッフの力を統合、集中化するということは大切なことです.

忘れてならないことは、医療資源は有限であるということです.
特に地方では、基幹病院の数も少なく
都市部のような大病院もなく、医師、医療スタッフも
慢性の人手不足が続いています.

最終的に必ず受け入れる病院の確保 というのは
私たち医療スタッフにとってもありがたいことですが
24時間、365日にわたり それを確保するというのは
かなりの努力や改善が必要になるでしょう.

例えば当院では、脳外科ではくも膜下出血を受け入れて
緊急の脳外科手術を行っています.

循環器科では、急性心筋梗塞、急性冠症候群、不安定狭心症などの
救急を受け入れて治療を行っています.

当院の治療にあたる医師の数、マンパワーが限られている以上
診療可能な、受け入れ可能な患者さんの数には
どうしても限りがあります.

沢山の医師と沢山の医療スタッフがいる大病院のようにはいかず
少数のマンパワーで仕事をこなしているためです.

・くも膜下出血の手術を行っている時に
 もう一人、くも膜下出血の患者さんを受けるのは困難です.

・急性心筋梗塞のカテーテル治療中に
 もう一人、急性心筋梗塞の患者さんを受けるのは困難です.

医師や医療スタッフやマンパワーを増やせば
対処可能な人数、受け入れ可能な人数は増えると思いますが
地域、地方の限られた医療資源では
やはり限りがあるでしょう.
どこも人手不足です.

地方の民間病院の現場の個人的な意見でいえば
やはり県外や行政区域をまたいで
日本横断の柔軟な救急搬送体制があるとよいと思います.
もちろんそのためには、地方こそ ドクターヘリが必要になりそうですが.

あと夢のような話ですが
ドクターカーに乗って、緊急医療チームが 地方の病院、地域の病院の
現場に いつでも24時間駆けつけてくれると いいですね.

もし地域の病院でそのまま手術や処置可能な疾患であれば
搬送の時間を惜しんで、外からの応援の緊急医療チームが
手術や処置を現場で施行するというのはどうでしょうか.

ルールもガイドラインも 要は
最終的に患者さんのためにならなければ どうしようもないので
各地域にあった 柔軟な対応と解決策を
皆で考えていきたいですね.


by yangt3 | 2009-01-06 00:27 | ニュース