もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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心肺蘇生後の生存率の改善

心肺停止後の生存率が10%に改善したそうです.

 1) 心肺停止後の生存率10%に 救急患者、AED普及
 http://www.47news.jp/CN/200901/CN2009011601000702.html

 ー総務省消防庁は16日の有識者検討会で、
  2007年に心筋梗塞などで心肺停止状態になり、
  救急搬送された患者の1カ月後の生存率が10・2%だったとの
  調査結果を公表した。
  調査を始めた05年に比べ3・0ポイント改善した。

  消防庁は改善した要因について、
  心臓に電気ショックを与えて救命を図る
  自動体外式除細動器(AED)が
  身近な場所で普及してきたことや、
  救急隊員の能力の向上を挙げている。

  調査対象は交通事故などを除き、
  心臓病などで病院に到着するまでに心肺停止となった患者。
  07年は延べ1万9707人が搬送され、
  このうち1カ月後の生存者は2013人だった。
  生存率は05年7・2%、06年8・4%と年々向上している。
  (後略)
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記事にあるように、最近は、日常的にいろいろな場所で
AEDが設置されていることが実感されます.

心肺蘇生への救急隊員の皆さんの情熱は、本当にすごいですね.

地元の多治見市笠原町では、AEDを区民が共同購入したそうです.

 2)AEDを区民が共同購入 多治見・笠原町43区
 http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/
20090114/CK2009011402000033.html

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 ー万が一の場合に区民の命を救えるようにと、
  多治見市笠原町43区(上原区)が
  自動体外式除細動器(AED)を購入し
  11日の地域のどんど焼きで区民にお披露目した。 
  
  同区の見鳥功区長と伊井昭防災部長が主導。
  区民980世帯に購入資金として
  1世帯300円ずつの協力金を募り、
  8割の世帯から集まった約24万円に自治会費を足して購入した。
  区民らは昨年10月から11月にかけて
  約100人が救命講習を受講し、
  AEDの使用方法を学んでいる。
  AEDは今後上原区公民館に常設し、
  町内会や子供会、老人会の行事の際に救急箱と同様に
  携帯して万が一に備える。
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地域の自治会が中心となってAEDを共同購入するというのは
素晴らしい取り組みですね.

共同購入をきっかけとして 地域住民の方々の
救急への意識が向上し、救命講習への取り組みも
深まるきっかけになりそうですね.

AEDの普及については、AEDの無料貸し出しという仕組みもあるそうです.

 3)AED:普及後押し “命を救う自動販売機”
 http://mainichi.jp/area/okinawa/news/
20090105rky00m040002000c.html

 ー“命を救う自動販売機”が県内でも少しずつ増えている。
  一定の売り上げのある自販機を設置する施設に対し、
  飲料メーカーや設置会社が自動体外式除細動器(AED)を
  無料で貸し出す仕組みで、予算ゼロでAEDを設置できるとあって、
  財政の厳しい自治体の公共施設や利用者の多い観光施設を中心に普及。
  医療関係者やメーカーは
  「人の集まる所に効率的にAEDが設置できる」と期待している。

  昨年10月、この仕組みを利用して沖縄は竹富町小浜島の
  港湾ターミナル内にAEDが設置された。

  同島では2007年9月に、心肺停止に陥った人を
  一般の人がAEDを使用して蘇生させた県内初の事例があり、
  小浜診療所の山田航希医師(31)は
  「大勢が利用し偶発的な事故が起こりやすい公共施設にこそ
  AEDを設置するべきだ」と、以前から町などへ働き掛けていた。
  だがAEDは1台30万-40万円、レンタルでも月に
  5千-7千円ほどかかるため、財政難で実現できなかった。

  そこで山田医師は予算ゼロでAEDを設置する方法に着目、
  飲料メーカーとターミナル内の売店「くば屋ぁ」に提案し、
  設置が実現した。設置後の管理は診療所が担う。

  16の島を抱える町はほかの島でも同じ方法で
  AED設置を進めており、西表島上原港に近々、
  AEDが設置される予定。

  沖縄ペプシビバレッジによると、
  AED付きの自販機は昨年から増え始め、
  現在は県内に50台弱あるという。
  キリンビバレッジの自販機の運営管理会社タッグチームも
  昨年2月に初めて観光施設に設置後、計7台に増えた。
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こうして AEDがどんどん普及していって
さらに心肺停止の蘇生率が向上することを願うばかりです.

私たちの病院では、さまざまな勉強会の時間を使って
心肺蘇生の勉強を続けています.

すでにBLSを受講したスタッフも更新の時期を迎えており
さらなる技術と知識の向上に向けて
もうひと頑張り と張り切っています.

今日のDVDは
チャウ・シンチーの「ミラクル7号」です.

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超貧乏暮らしをしている小学生のディッキーと
工事現場で働く父親のティーの親子の物語です.

貧しいながらも、息子を名門校に通わせるために
必死で働いている父親.
そこにゴミ捨て場から拾ってきた謎の物体、ミラクル7号を
めぐって大騒ぎとなります.

チャウ・シンチーといえば「カンフーハッスル」「少林サッカー」で
有名ですが、そんなおバカ系の映画と思って
のほほんと見ていると、途中で思わず足下をすくわれます.

(注);ここから先はネタバレになるのでまだご覧になっていない方は
   読み飛ばしちゃってください.

父と子のたった二人の親子なのに
工事現場の作業中に、事故が原因で父親のティーは
命を落としてしまいます.

ひとりぼっちになってしまった小学生のディッキーは
住まいの荒ら屋で、泣きじゃくるしか術がありませんでした.

「パパは、いつもボクをかまってくれているんだ.
 だからボクが寝て起きたら、きっとパパが
 ボクの隣に帰ってくるから.」

コメディー映画のはずが、クライマックスでは
父親と子供の親子の再生の物語となっていて
思わず涙してしまいました.

映画の世界では、ミラクル7号の、命がけの活躍で
最後はハッピーエンドとなります.

さて現実の世界では、この親子のような悲劇を防ぐために
少しでもAEDを普及させて、救急蘇生の術を
多くの人が身につけることが必要ですね.
by yangt3 | 2009-01-19 00:05 | ニュース