もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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救急車を呼びますか?

意外に思われるかもしれませんが
急性心筋梗塞の患者さんでも、救急車を呼ぶ人は
かなり少ないようです.

 1)心筋梗塞「救急車呼ぶ」日中1割 夜は3割、厚労省調査
 http://www.47news.jp/CN/200901/CN2009011901000096.html

 2)「救急車呼ぶ」日中は1割 心筋梗塞の兆候あっても
 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/
20090119STXKB004219012009.html

これらの記事によれば
 胸の痛みや息苦しさなど急性心筋梗塞が疑われる症状が起きても
 救急車を呼ぶ人は平日の日中ではわずか12%、
 夜間や休日でも28%だけだったそうです.
 119番利用をめぐるこんな現状が、厚生労働省研究班が実施した
 全国調査で浮かび上がったそうです.

 心筋梗塞は1時間以内に専門医の治療を受けるのが救命の鍵だが、
 受診が遅れて病院にたどり着く前に亡くなる人が多いとされる。
 冬は特に発作が多い季節。
 研究班主任で国立循環器病センターの野々木宏緊急部長は
 「高血圧や糖尿病などリスクのある人は心筋梗塞のサインを知り、
 もしもの時はすぐ119番を」と呼び掛けている。
 調査結果は24日に日本疫学会で発表する。
とのことです.

当院の経験でも、かなり重症の急性心筋梗塞の患者さんでも
自力で、つまりは自家用車で病院に来られる方が
けっこう多いような印象です.

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特に初めての 胸痛発作の場合には
まさか自分が急性心筋梗塞だとは思わず
ついぎりぎりまで我慢してしまう、というようなこともあるでしょう.

重症の急性心筋梗塞の場合には
時間が経過すればするほど、より症状が悪化する可能性があります.

つまりは、血圧低下、徐脈発作、不整脈発作などを生じて
場合によってはショック状態にいたることにもなります.

急性心筋梗塞の治療が遅れた場合には
さらには、AEDを必要とするような心室細動を生じることもあります.

AEDや心肺蘇生の準備があればよいですが
最悪の場合、自宅で症状を我慢したまま
家族に電話をするまもなく
電話をかけることもできず自宅で人事不省に陥ってしまいます.

救急車の適正使用が議論される昨今ですが
こと胸痛発作、心筋梗塞の疑いがある場合には
一切、遠慮することなく すぐに救急車をコールする必要があります.

日々、心臓病の治療にかかわる現場の医師からすると
普段の症状がない時の心電図がわかれば
さらに迅速で正確な診断も可能になります.

主治医の先生に、普段の心電図のコピーをもらっておかれると
よいかもしれませんね.

私の病院に通われている患者さんの皆さんも
必要な方は、声をかけてくださいね.

急性心筋梗塞の原因となる糖尿病、高脂血症などを
ずっと診療してもらっている病院で
いざという時にも治療を継続してもらえるのが
一番よいと思います.

さまざまな診療情報や臨床データが、素早く閲覧可能だからです.

さらにこれまでにすでに
ステント植え込みなどのカテーテル治療を受けられている方は
治療を受けた病院にまず相談する、受診するというのが
一番手っ取り早いと思います.

先日も、ステント治療を受けられた私の患者さんが
時間外で他科の先生を受診され
うまく病状を伝えられずに苦労されていました.

やはりカテーテル治療を受け持った循環器の主治医たるもの
これまでの経過や治療を把握しているので
ささいな症状から適切な対処や対応をすることができると
自負しています.

今回、心臓CTの導入と合わせて
医療画像処理ワークステーションである
「ZIO」が入ることになりました.

 Ziosoft
 http://www.zio.co.jp/

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その運用については、いろいろなアイデアを練っているところですが
MacやiPhoneと連動し機動性を生かして
出先でも、iPhoneで心臓CTをチェックするというような
システム作りを考えています.

常勤医師全員に、画像診断用に、iPhoneを配布するという
超豪華なプランも進行中です.

私だけでなく、敬愛する内科医先生も
これを機にiPhoneユーザーになります!

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マンパワー不足は、いろいろな工夫とスタッフの協力と
そして最新の医療機器を駆使して
心筋梗塞の診療を頑張っていこうと思います.

東可児第13同盟の今後の展開にご期待下さい!
by yangt3 | 2009-01-22 00:08 | ニュース