もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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アドレナリン派?セロトニン派?

カテーテル治療の有名な教科書である
光藤和明先生の「PTCAテクニック」の中で
「インターベンションを行う術者は、アドレナリンを
 出し過ぎてはならない」という趣旨のことが書かれてありました.

カテーテル治療中に予期せぬ事態に遭遇したときに
アドレナリンを出しまくって、頭の中が真っ白になり
やたらと大声でどなり、冷静な判断や処置ができなくなることへの
警鐘を教えていただきました.

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手術にせよ、カテーテル治療にせよ、その実際は
アドレナリンとは無関係の緻密で地道な作業の連続です.

多くの諸先輩方の多大な努力により、膨大な経験値が蓄積されて
カテーテル治療は理論的に理解し、知的思考で遂行するものとなっています.

簡単そうに見えるカテーテル治療でも、実際に治療を初めて見ると
様々な治療的困難に遭遇することはよくあることで
そんな時に慌てず騒がず、理論的に冷静な判断で行動を起こせるように
常日頃心がけていることです.

なかなか実践は難しいのですが.

ここで話に出てきたアドレナリンという言葉ですが
アドレナリン派とセロトニン派に分かれるという話があります.




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知的思考力の本質

鈴木 光司、竹内 薫  著;ソフトバンク新書

ー知的思考力の本質は、哲学と物理学に通じる。
 一般的には縁遠く避けて通られがちな両学問が、
 なぜ「本質」なのか?それは人間、生命、宇宙など、
 物事の根源を追求する思考力を養うからである-

 「リング」「エッジ」で有名な作家・鈴木光司氏と
 サイエンスライター・竹内薫氏の二人による魅力的な対談集です.

 物理学、哲学をベースとして知的思考力について
 考えるきっかけとなる良書です.

私は自分自身の啓蒙のため、そして子供達の教育を考えるための一助として
この書を手に取りました.

この書の中に、「アドレナリン派」と「セロトニン派」という言葉が
出てきます.

・アドレナリン派は、危険があるとわかっていても
 とりあえず確かめに行く.
・セロトニン派は、危険を回避する.
という感じでしょうか.

この書の中では、予定調和で情緒的な立場としてセロトニン派をとらえ
新しいものに挑戦するためにアドレナリン派的な行動を勧めています.

面白い内容で満載な本であり、ぜひ一度読んでいただくとして
カテーテル治療の話に戻れば
困難な症例の治療に立ち向かっていくためには
アドレナリンとセロトニンとの微妙なバランスが大切かと思います.

自分の中でアドレナリン(情熱)とセロトニン(冷静)を
うまくコントロールして、困難な治療を乗り切るというイメージでしょうか.

自分の職場の人たち、カテーテル室スタッフを
アドレナリン派かセロトニン派か、どっちだろうって
考えてみるのも、また一興ですね.

カテーテル治療をうまく行うためには
カテチーム全体でアドレナリンとセロトニンのバランスが
うまくとれている必要がありますね.

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私たちのカテ室は、情熱大陸的な人が多いので
せめて私は、冷静を装っています.
似ていませんが 相棒の 杉下右京のように(笑)

そういえば相棒も杉下右京がセロトニン派で
相棒の亀山君がアドレナリン派ですね.
by yangt3 | 2009-04-21 00:09 | 一般