もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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最後の一球、最後の煌めき

島田荘司氏の 御手洗潔シリーズの一作です.

 最後の一球
 島田 荘司 著

最後の一球、最後の煌めき_a0055913_012951.gif


 ー「母親が自殺を計った。幸い命はとりとめたのだが、
  理由を知りたい」山梨から来た青年に、相談を受けた御手洗潔。
  彼は翌日現地を訪れ、原因が母親の巨額の借金にあることを突き止める。
  無知につけ込み、法を悪用して暴利を貪る金融業者。
  仮に裁判をしても敗訴は必至―さすがの御手洗も頭を抱えるが、
  後日突然彼女の訪問を受け、あまりに意外な顛末を知らされる…。ー

著者の言葉には、こうあります.

 ー以前から、一度言いたいと思っていた.この作は、無数の御手洗潔作品に
  埋もれて標準作と思われているだろうけれども、
  自分としては、代表作のひとつだと言いたいくらいに
  好きな作品だ.

  生涯を二級で終える選手.人はひと握りのトップにだけ拍手を送るが、
  そのスポーツへの思いに、一流も二流もない.

  大勢の声なき声に背を押されるせいか、この作はするすると
  筆が進み、書くのがひどく楽だった.

  二流選手の、人知れぬ生涯ただ一度の煌めき.

  こんなあり方が、自分は最も好きだ.ー

最後の一球 という言葉が何を意味しているか.
作品を読んで、それを理解した時に大きな感動を覚えます.

私も そんな 最後の一球の、最後の煌めきのために
生涯を送っているのかもしれません.
by yangt3 | 2009-05-21 00:02 | 皆さんに紹介したい本