もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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ペアレント プラス 使ってみました

当院では透析患者さんが多数通院されているため
透析患者さんのカテーテル治療も必然的に数多くあります.

透析患者さんのカテーテル治療については
冠動脈にしても末梢動脈にしても、動脈硬化の治療に
いつも頭を悩ませています.

透析患者さんのカテーテル治療でとりわけ大変なのは
「どこから穿刺するか?」です.
透析のためのシャントにより両方の上肢は基本的に使用ができません.

そのため両側の大腿動脈穿刺ということになります.

末梢動脈、とりわけ下肢動脈の治療を行うときに
血管穿刺の選択の余地が限られるため
できるだけ低侵襲に、スレンダーに治療ができるようにと思います.

末梢動脈の治療に使う専用の血管シース・対側シースには
どれも帯に短し、たすきに長しで、あまりぱっとしませんでした.

・デバイスが固くて追従性が悪く対側の病変まで進められない.

・シースの氏血弁のできが悪くて、 PPI中の血液のリークが無視できない.

・追従性がよくなると、逆に血管でのサポートが悪くなり抜けてしまう.

などなど末梢動脈のカテーテル治療の時には、カテ室スタッフとともに
悩んでいました.

今回、細径のシースレスガイドである
メディキットの Parent Plus 45 ーペアレント プラス45ーを
使う機会がありましたが、これは本当に素晴らしかったです.

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左浅大腿動脈狭窄の症例に対して
右大腿動脈穿刺、対側シースにて山越えの戦略で治療を開始しました.

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治療前に施行した下肢動脈 3D CTでは、両側総腸骨動脈の石灰化が強く
カテーテル操作に難渋することが最初から予想されていました.

まず右大腿動脈から挿入したガイドワイヤーを
左総腸骨動脈に挿入するのに、かなり苦労しました.

左右の総腸骨動脈の分岐がかなり急角度であるため
これまでは、ガイドワイヤーを対側に進めても
肝心の対側シースがなかなか進まないとか、対側シースがはねて
システムがばらけてしまうとか、とにかくあまり良い思い出はありませんでした.

今回は、メディキットさんのペアレント プラスを使ったのですが
きつい分岐角度も石灰化の強い血管もなんのその
無事に山越えし対側の総腸骨動脈に進めることができました.

その後の左大腿動脈のカテーテル治療は問題無くスムーズに完了しました.

ペアレント プラスの氏血弁の仕上がりもとても良くて
ガイドワイヤーやデバイスをシースに通していても
ほどんど血液のリークはありませんでした.

これまで使った対側シースでの苦労はいったいなんだったんだ!という感じです.

カテ室ME ITさんも、これはいいですよ!と太鼓判をおしていました.

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戦いすんだあとのシースです.
細径血管シースであり、あとの止血も非常に楽でした.
6Fr対応で、外形は5Frシースと同等なので、ほとんど診断カテの感覚で止血できます.

透析患者さんの硬い血管の止血でもばっちりです.

これで当面、末梢動脈の治療の時の血管シースには困らなくなりました.

もちろん症例があれば上肢からの下肢動脈治療も可能であり
上肢からのアプローチに対応したシースレスガイドもあるそうです.

余談ですが上肢アプローチでの腎動脈ステント治療に対応した
シースレスガイドも使えるそうです.

本当に最近のシースレスガイド、血管シースの進歩にはびっくりすますね!

やはりよい道具を使えば治療も迅速に確実に済ませることができるし
患者さんの負担も軽減できるわけで、「弘法筆を選ばず」とはいいますが
私は、積極的によい道具を選んで、よい治療を目指していきたいです.

よい道具は、どんどん紹介していただければ幸いです.
by yangt3 | 2009-06-24 00:13 | カテ室リニューアル!