もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3

2006年 01月 30日 ( 2 )

コンスタント先生の講演会のダイジェストを数回にわけて
お送りします.
今回の講演会のテーマは、うっ血性心不全、心房細動についてでした.
うっ血性心不全の治療において利尿薬を中心とした投薬が行われます.
うっ血性心不全の状態を把握するために
利尿剤を投与するか、増やすか、減らすか
判断するために、コンスタント先生は
頚静脈圧を用いた方法を紹介されました.

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頚静脈圧は、次のようにして特別な器具も用いず
簡単に患者さんのベッドサイドで測定可能です.
図のように患者さんを45度の角度でベッドに寝かせます.
胸骨角から物差しを当てて
頚静脈拍動の最高点(最もよく拍動を検出できる点)を
測定します.
測定は、外頚静脈ではなく、内頚静脈を用います.
頚動脈と頚静脈を区別しなければなりません.
頚動脈は拍動を触れることができます.
頚静脈は、拍動を触れることはできません.
座位をとることで、拍動、圧が減少します.

4.5cmが正常値です.
(45°で4.5cmと覚える)
4.5cmより低い時には、心拍出量が低下している、
利尿薬が過剰などが考えられます.
4.5cmより高い場合には、うっ血性心不全、利尿薬の不足などが
考えられます.

頚静脈圧、拍動と心臓との関係は次の図のようになっています.
収縮期には(図左)右心房と右室との間の三尖弁が閉鎖しており
頚静脈圧は右心房の圧を反映します.
拡張期には(図右)三尖弁が開放しており、頚静脈は
右室の圧を反映します.
つまり、頚静脈圧をみることにより
カテーテル検査を行わずに、右房、右室の圧を
測定することが可能となります.

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さらに専門的には、頚静脈圧は、頚静脈波として
詳細に検討することが可能です.
それぞれの細かい波の形の検討から
さらに細かい病気の鑑別診断が可能です.

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コンスタント先生は、聴診器 一本と
理学所見、診察、このような頚静脈圧などをしらべることにより
詳細に、精密に心臓病の診断ができる世界でも数少ない
名医の1人です.

頚静脈圧についての詳しい説明は
コンスタント先生の著書
Bedside Cardiology
(日本語訳 ベッドサイドの心臓病学)にあります.
上記の記事に ご著書から図をお借りしております.
by yangt3 | 2006-01-30 13:31 | コンスタント先生
1月28日に行われた
コンスタント先生の勉強会の模様です.

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コンスタント先生の
いくつになっても新しいことを学ぶ姿勢こそが
われわれが最も学ぶべきことであると
痛感しました.

新しいことを学ぶことに
年齢は、関係ないということですね.
学ぶことをやめた時
前に進むことをやめた時
人は歳をとるということですね.

いつまでも精神的には、若さを保つように
これから頑張るつもりです.

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by yangt3 | 2006-01-30 12:17 | コンスタント先生