もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3

2006年 02月 13日 ( 2 )

狭心症、急性心筋梗塞などの虚血性心疾患において
臨床予後に重要な影響を与えるのは糖尿病です.
急性冠動脈症候群(ACS)患者の1/3〜1/2が糖尿病に
羅看しているといわれます.
今後、世界中で糖尿病患者の増加が予想されます.
糖尿病の大きな合併症の一つとして
血管障害に伴う心血管障害があります.
狭心症、心筋梗塞を予防するためにも
糖尿病の厳重な管理、血糖の十分な降下、コントロールが
重要です.
急性期の狭心症、急性心筋梗塞、急性冠動脈症候群については
厳密な血糖コントロールが予後の改善につながるという
データはでています.

糖尿病患者さんは、非糖尿病の方に比べて、再発、再狭窄も多く
また虚血性心疾患そのものが 多枝病変であったり
治療も困難な例が多い印象です.

SYMPHONY 試験という臨床試験があります.
これは、急性冠動脈症候群後の2次予防における
アスピリンと、新しい坑血小板約であるGPIIb/IIIa受容体拮抗薬との
比較検討を行った試験です.この研究では
16000例中3100例(20%)の方が糖尿病を合併していました.

この研究でも、糖尿病を持った方は、糖尿病を持たない方に比べて
短期・長期フォローアップ中の心血管リスクが有意に増加しています.
イベントの内容としては、心筋梗塞の再発、狭心症の再発などが
含まれます.

またこのSYMPHONY試験によって血糖コントロールの治療方法によって
糖尿病群の層別化が行われました.
・インスリン投与群(インスリン補充療法)
 インスリンおよび/ またはSU剤投与
・インスリン感受性改善療法(メトホルミン、場合により
  チアゾリジンジオン系薬剤を併用)
の2群にわかれました.
血糖降下療法後に90日後の予後をみたところ、
(主要血管イベント;死亡、心筋梗塞、重度の再発性虚血)
インスリン補充療法群では
主要心血管イベントの発生率が12.0%であったのに対し、
インスリン感受性改善群では5.0%であったそうです.

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この図からは、インスリン感受性改善の治療の方が
心臓に関しては予後がよいということが
考えられます.
なぜインスリン使用群で、心血管イベントの発生が多いのかは
まだこれからの研究待ちです.
現在、種々の臨床研究が進行中です.

あくまで仮説的な話ですが、
現在のインスリン補充療法のみよりも
インスリン感受性を高める治療法の方が心血管イベントを
下げる可能性があるということです.

先に紹介した 低炭水化物による新しい糖尿病の食事療法を
行えば、必要なインスリンの量を減らせるばかりでなく
組織のインスリン感受性も高めることになると思われます.

確定的なことは、これからの研究から
徐々に明らかにされていくようです.

いずれにせよ、糖尿病をもった患者さんにあっっては
血糖の管理が、最も重要な
心血管リスクを減らす近道だと思われます.
by yangt3 | 2006-02-13 22:38
外国人医師の制限全廃へ、「へき地」などが自由に (読売新聞)
http://news.www.infoseek.co.jp/politics/story.html?q=12yomiuri20060212i403&cat=35
Infoseekニュース 2月12日

法務省は、日本の医師国家資格を持つ外国人について、就労年数や活動地域に関する制限をすべて撤廃する方針を固めた。専門技術を持った外国人の受け入れ拡大策の一環で、医師不足を解消する狙いもある。これまで研修として就労を認めていた外国人の歯科医師や看護師については、研修年数を事実上延長する。3月末までに、出入国管理・難民認定法の在留資格に関する法務省令を改正する。現在、医療の在留資格で入国した外国人医師の活動は、〈1〉法相が認めたへき地での診療〈2〉大学卒業後6年以内の大学付属病院などでの研修——に限られている。政府が昨年3月に閣議決定した「規制改革・民間開放推進3か年計画」で外国人医療従事者の受け入れ拡大方針を打ち出したことを受けて、法務省は規制全廃を決めた。これにより、医師国家資格を取得した外国人は、就労年数、活動地域、開業医や勤務医などの就労形態を問わず、活動できるようになる。外国人の歯科医師は現在、大学卒業後6年以内の研修による就労が認められているが、今後は免許取得後6年以内とする。看護師に関しては、「学校卒業後4年以内」を「免許取得後7年以内」に改める。同省によると、医療での在留資格を取得した医師や看護師などの外国人は、2004年は117人。1999年の114人からほとんど変わっていない。
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へき地の医師不足は深刻のようです.
法務省も、ついに外国人医師の制限全廃に
踏み切ったようですね.

とはいっても2004年で
医療での資格をもつ医師、看護師合わせて
117名程度とのこと.

これでは、まだまだ 全然足りませんよね.

もっと現実的には、外国人看護師も
免許取得後 7年以内にまで 延長されるとか.

まずは、外国の看護師さんたちが日本の
医療の一端をささえることになりそうです.

医療とか、法曹界のような
大事な部分に
もっと外国人を受け入れることが
国際化に繋がると思います.

可児市では、けっこう外国人(ブラジルの人が多いです)
沢山働いています.

普通に周囲に溶け込んでいます.

病院の中も ケアの人とか
介護の仕事に、ブラジルから出稼ぎにきている
おばさまたちがたまにおられます.

すごく元気です.私も見習わなくては.
by yangt3 | 2006-02-13 07:50 | 一般