もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3

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「チープ革命」という言葉をご存知でしょうか.
パソコンや携帯電話、値段はほとんど変わらないのに
機能はどんどん上がり続ける.
ブロードバンドも電話代程度、ブログをやるのもタダ.
そんな「チープ革命」の果てに「総表現社会」が訪れる.
無数の人々が「知」を持ち寄り、「検索エンジン」が
それを巨大な情報のインフラに組み上げていく.
というものです.

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by yangt3 | 2006-03-26 09:44 | 皆さんに紹介したい本
リンゴ成分が中性脂肪を抑制
 リンゴの抽出成分「リンゴポリフェノール」に
血液中の中性脂肪が増えるのを抑える効果があるそうです.

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by yangt3 | 2006-03-26 09:14

日常診療でのトリアージ

トリアージという言葉をご存知でしょうか.
トリアージとは、災害発生時などに
多数の傷病者が発生した場合に、
傷病の緊急度や程度に応じ、
適切な搬送・治療を行うことです。

災害時に限らず傷病者に対応した時に
素早く病気の状態を把握し
適切な搬送、治療を行えるように
我々医療者がトレーニングすることが重要です.

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by yangt3 | 2006-03-25 08:51 | 一般

高血圧と心筋梗塞

Framingham Heart Studyという有名な研究があります.
Framingham の住民を対象にしてLevy博士らが
高血圧、心不全、心筋梗塞などを調査しています.
この研究によりますと

・高血圧は左室肥大の原因となる
・高血圧のみでの心筋梗塞のリスクはそれほど強くはない
・高血圧に喫煙、高脂血症、糖尿病などのリスクが加わって
 心筋梗塞の発症が増える

とされています.

高血圧と心臓病の関係はどうなっているのでしょうか.

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by yangt3 | 2006-03-24 12:26
東可児病院 新病棟工事便り
来年春に完成予定の東可児病院の新病棟工事について
近況をお知らせします.
基礎工事のあと新病棟の一階部分の鉄骨が
組み立て始められています.
完成予定の新病棟の姿がだんだん見えてきた感じです.

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by yangt3 | 2006-03-24 08:52
高脂血症の治療により心房細動という不整脈のリスクが
減少するという研究報告が発表されました.

2006年3月12日 に行われたアメリカ心臓病協会(ACC)の
Scientific Sessionで明らかにされたものです.

選択的心臓手術を控えている患者を対象にした
プラセボ対照試験において、
1日40 mgのアトルバスタチン(商品名リピトール)を
手術の1週間前から1カ月間使用すると、
術後の心房細動(AF)のリスクが有意に減少したそうです.

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by yangt3 | 2006-03-23 00:21
2006年CPRガイドラインから
循環器疾患への対応に関する部分の抄訳です.

ーパート8 ACS(急性冠症候群)の安定化ー
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急性心筋梗塞や不安定狭心症などの疾患は
急性冠症候群(Acute Coronary Syndrome; ACS)という
疾患概念のスペクトラムの一部です.
これらの疾患の病態生理は冠動脈の動脈硬化プラークの
不安定化もしくは破綻によるものです.
これらの疾患の心電図所見としては
・ST上昇を伴う急性心筋梗塞(STEMI)
・STの低下所見
・非診断的なSTとT波の以上
などです.

心電図でST上昇を認めない急性心筋梗塞は
NSTEMIとよばれます.
Non-ST-elevation myocardial infarction; NSTEMI
このNSTEMIの診断にあっては、血液検査での
心臓マーカーの上昇(トロポニンテスト、ラピチェックなど)が
必要であり、心電図所見は、STの低下かもしくは診断にいたらない
軽微な変化か、一見正常な心電図所見となります.

このACSの効果的な治療、インターベンションのためには
とりわけST上昇を伴う急性心筋梗塞(STEMI)においては
正しい診断に至るまでの時間が非常に大切です.

これらのACS患者さんと最初に接する
医療関係者の役割が非常に重要です.
(外来での対応で、必ずしも循環器専門医が
最初に患者さんを診察するとは限りません)
最初に急性冠症候群(ACS)の患者さんに対応した
医療者が迅速に正しい診断にいたることが
これらの患者さんのリスクを最小限にし
不安定な病状を安定化させ(心室細動なども含めて)
迅速に心臓カテーテル治療などの適切な治療に繋がります.

病院内や病院外で医療関係者や救急スタッフが
BLS、ACLSなどの救命処置を迅速に適切に行うことの
重要性はいうまでもありません.
これらに加えて 急性冠症候群(ACS)の患者さんの
病状の安定化を図る必要があります.
-----------------------------------------
新しい2006年CPRガイドラインでは
この急性冠症候群(ASC)のガイドラインがまとめられています.
対応については分かりやすい図表があり
参考になります.ぜひみなさん一緒に勉強しましょう.

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図表をもっと大きく見る........
by yangt3 | 2006-03-22 23:34 | 2005年CPRガイドライン
先日の記事で、急性心筋梗塞の患者さんが
まだまだ救急車を使用することが少ないということを
お知らせしました.
・救急車を呼ぶと近所の人に恥ずかしい
・自分では急性心筋梗塞とは思わなかった
・もう少し辛抱できるのではないか
そういう個々のいろいろな事由でもって
急性心筋梗塞になっても 救急車を呼ぶことが少ないのでしょうか.

先日、胸痛を訴えた60代の男性の方が
普通に自分で病院まで車を運転して
他の方と同じように 東可児病院の夕診を受診されました.

受付の段階で胸痛の訴えを確認し
診察の前に胸部レントゲンと心電図を検査してもらいました.
診察の合間に、先にその方の心電図をみたところ
なんと II、III、aVfの誘導で ST上昇が認められたのです.
この所見は、右冠動脈の急性心筋梗塞で認められるものです.

すぐに患者さんを診察.
午後から運動中に胸痛が出現したが我慢していたこと.
その後も胸痛(前胸部の痛みというよりは心窩部の痛みに近い)
が持続し、念のためと奥さんにも勧められて
病院を受診されたようです.
患者さんは、救急車を呼ぶことなく
たいしたことないからと、自分で自宅から車を運転して
病院まで来られたのです.

急性心筋梗塞を含めて重症の患者さんは、
救急車で来院するとは限らず、しばしばこのように
普通の慢性期の落ち着いた患者さんに混じって
病院の外来を受診されることも多く
我々病院スタッフにも十分に注意が必要です.

この方は、その後すぐに緊急心臓カテーテル検査を施行.
カテーテルにて右冠動脈#3の完全閉塞を認めました.

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ステント植え込み治療を行い
良好な拡張を得ました.
ステント治療後は、胸痛も消失し心電図所見も改善しています.

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その後の経過も非常に良好です.

右冠動脈の急性心筋梗塞でもしばしば心室細動を併発することがあります.
軽い症状のうちに、いかに早く病院を受診するか.
急性心筋梗塞をいかに疑うか.
少しでも急性心筋梗塞を疑ったら遠慮せずに救急隊に連絡を
していただきたいと思います.

もし急性心筋梗塞の方が無理して我慢して自家用車で
病院に向かう途中に、心室細動を起こしてしまったら.
本当に大変なことになります.

救急のプロが同乗する救急車内での心室細動であれば
すぐにAEDによる除細動が施行されるため
本当に安心です.

このブログで少しでも心臓病に対して知識をもっていただき
自分や家族の方が胸痛などの症状が出現したとき
すぐに適切な治療を受けられるように
少しでもお役に立てたらと考えています.
by yangt3 | 2006-03-22 08:49 | カテーテルの話題
ストレスが循環器の病気を悪化させることは
良く知られています.
・長時間の労働で休みも取れない.
・仕事が忙しくてまともな時間に食事ができない.
・たまの休みも疲れて家でごろごろしている.
・ストレスが増えて煙草や酒がやめられない.
・職場でも人間関係に悩んでいる.
・家庭での不和で悩んでいる.

こういった状況で生活習慣病を含めて
心臓病もストレスで悪化して行きます.

一日の労働時間が増えると急性心筋梗塞の
危険度が増えるという研究があります.
たとえば一日の労働時間が11時間に延びると
1日7〜8時間働く人と比べて 心筋梗塞の発症の危険性は
2倍になります.

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急性心筋梗塞の発症は一週間では月曜日、
一日では起床時からお昼までの間に多いといわれています.
これはストレスに関係する交感神経系の急激な緊張が
心筋梗塞の発症と密接に関連しているからです.

性格的にタイプAといわれる、競争心が強く、目的に向かい邁進し、
攻撃的な性格の人は冠動脈疾患にかかりやすいともいわれています.
仕事に没頭し、粘着型の行動をし、異常に競争心の強い性格の人です.
このようなタイプの人はストレスにより
心筋梗塞が発症しやすいと考えられます.

極端なストレスといえば大地震や戦争もその一つです.
戦争でミサイル攻撃を受けた時に突然死が急増することも
わかっています.

Lancetの記事によれば91年1月17日湾岸戦争が勃発.
翌18日にはイラクがイスラエルにミサイル攻撃を行ないました.
沿岸戦争の間の第3次医療センターに運び込まれた
急性心筋梗塞患者の数を調べた所、
その病院に運び込まれてきた急性心筋梗塞患者は、
直前の1週間などほかの5つの期間のどれと比較しても
約2倍に増加していました.
病院のある地域は幸いミサイルの落下はなかったものの、
爆発音は聞こえていました。
ミサイルの爆発音と恐怖のために心筋梗塞が増加したのです.

日本でも急性心筋梗塞ではありませんが
同様の事例が報告されています.

中越地震でストレス、女性に「たこつぼ心筋症」多発
YOMIURI ONLINE3月17日
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060317ik01.htm

2004年の新潟県中越地震の直後、被災地の女性に、
極度の不安と緊張が原因とみられる「たこつぼ心筋症」という
特殊な心臓病が多発していたことが、
新潟大学医学部の相沢義房教授(循環器内科)らの調査でわかった。
調査では、中越地震の本震が起きた
04年10月23日の前後計8週間と、02、03年の同時期に、
新潟県内の8病院で同心筋症と診断された患者数を調べた。
 02年は1人、03年はゼロで、
04年も地震前の4週間では1人だけだったのに、
地震後は1週間で16人、3週間では計25人と急増。
患者は全員が数週間以内に回復していた。
患者のうち24人は女性だったが、その理由はわからないという。
また地震後1週間で突然死した患者は22人で、
同時期の03年5人、02年8人に比べ際立って多かった。
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たこつぼ心筋症は
急性心筋梗塞症様の臨床所見で発症.つまり胸痛や心不全などの
症状が出現しますが、
心臓カテーテル検査では、冠動脈に狭窄や閉塞などので異常所見がなく、

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左室造影で心尖部に一過性ながら高度な収縮不全を認める症例に対して、
その収縮異常の形態的特徴から「たこつぼ型心筋症(心筋障害)」
という呼称が用いられています.

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その原因として、心臓交感神経機能の障害、冠攣縮後の心筋気絶、
心筋微小循環障害、神経体液性因子の関与等が疑われているが、定説は
まだありません.
もちろん、検査と診断がつけば、きちんとした内科的治療と安静のみで
軽快することが多い病気です.

このストレスとたこつぼ心筋症との関連でいえば
強いストレスによって交感神経が亢進し
血液中のカテコラミンという物質が
多量に分泌され、心臓の障害を起こすと考えられます.

中越地震の被災者の方がの苦労が本当に偲ばれます.

地震や戦争などの特殊なストレスでなくても
人間が強いストレスにさらされることで
心筋梗塞や心筋障害がおきるということは
注意するべきことであると思います.
by yangt3 | 2006-03-21 00:31

好きな曲が血圧をさげる

心臓カテーテル検査の際に、患者さんが好きな音楽を
聞きながら行うと、血圧が下がり
安全に検査に臨めるという調査結果がだされました.

この研究は、岩見沢市立総合病院の調査によるもので
3月24日から名古屋で開催される日本循環器学会で発表される
予定です.

好きな曲が血圧下げる 心臓検査、安全に 岩見沢市立病院、学会で発表へ
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060319&j=0047&k=200603192795
3月19日 北海道新聞

この記事によると
このため不安を和らげる方法はないかと、病院の看護師五人が
同意を得た四十一人の患者を対象に、
2004年12月から半年かけて
検査中に音楽を聴かせた場合の効果を調べた。
調査は患者が検査室に入った直後と、
約二十分後のカテーテル挿入時の血圧を比較した。
まず、なにも音楽を流さなかった九人は、
挿入時の最大血圧が入室の直後より平均1mmHg上がった。
ところが、クラシックや演歌など
好きな音楽を聴かせた17人の最大血圧は、
平均44mmHg下がった。
鳥の鳴き声や波の音などの環境音楽を聴かせた8人は
26mmHg、クラシックの7人は9mmHgそれぞれ低下した。
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このように音楽が、心臓カテーテル検査のように
患者さんにとって検査の不安やストレスの大きな検査において
不安を和らげる効果があるということが実証されたのです.
東可児病院では、昨年8月の心臓カテーテル検査開始より
検査中には、できるだけBGMを流すように心がけています.

この研究と全く同じ趣旨で
音楽で少しでも患者さんの不安が軽減すればという思いで
行っております.

当院の心臓カテーテル検査室には、音楽専用のPCと
専用のスピーカーシステムを常備しております.
今はやりのiPodも接続可能なシステムになっています.

検査を受けられる患者さんの希望があれば
検査中に自分の好きな音楽を聞いていただくことも可能です.
好きな曲の入ったCDをお持ちいただくか
ご自身のiPodで、心臓カテーテル室で好きな曲を流すことも
可能です.

近いうちに、東可児病院心臓カテーテル検査室には
iPod専用のスピーカーシステム(iPod Hi-Fi)も
導入する予定です.

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音楽というのは、本当に不思議なものです.
故 古高先生の好きだった曲を
ふとした拍子に耳にすると
元気だった頃の古高先生の 姿がまざまざと蘇ってきます.

音楽の効用というものを
単に心臓カテーテル検査だけに留めることなく
救急の場や、診療の場にもっと取り入れて
少しでも患者さんの不安な気持ちを和らげるように
考えて行かなければいけないと思います.
by yangt3 | 2006-03-20 00:15