もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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患者紹介の電子化 ー署名システムの導入に向けて

日本医師会、患者紹介を電子化・「署名システム」導入
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2006010510207ba
日経ネット IT+PLUS 1月8日
 日本医師会は加盟医師間で、電子署名を使い患者を紹介しあうシステムを月内から運用する。インターネット上で紹介状データのやりとりや本人確認を実施し、スムーズに紹介できるようにする。全国医師の6割が加盟する日医がIT(情報技術)利用に踏み出すことで、医療効率化が一段と進みそうだ。岐阜市周辺と京都市で実験を始め、順次、地域を広げる。システム構築・運用はNTT東日本と三菱電機の協力を得る。日医は開業医や大病院の勤務医ら約16万人が加盟する。システム利用希望者に、電子署名を可能にするソフト利用のパスワードを配布。医師は患者を他の医師に診てもらったほうがいい場合などに、パソコンで署名入り紹介状と簡易カルテを書き込み送付する。相手の医師は専用ソフトを使い、紹介状を書いた医師名や所属医療機関を照合・確認する。今後、三菱電の暗号化技術などを利用し、患者情報保護の精度を高めていく計画。
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基本的な技術は、今のインターネットで運用されているものの応用ばかりです.
ただ実際 個々の病院単位で、電子カルテの導入は、まだまだこれからです.
電子カルテを導入している病院にしてみれば
わざわざ紹介状や資料を紙におとして やりとりすることは、2度手間で
大変な労力を必要としています.
レントゲン、CT、血管造影などの画像資料は、そのままフィルムとして
提供しなければなりません.
これまでインターネットでメールのように紹介状データをやりとりできなかったのは
セキュリティの問題と、個人情報保護法にからんでのことです.
今回の日本医師会が導入するシステムでは、電子署名、パスワード設定などを
利用して、これらの問題を解決することになります.
画像サーバ、PACSなどの導入されている病院であれば
画像転送も可能になるわけで、医療スタッフの業務の軽減のみならず
紹介をうける医療機関、そして患者さんも円滑な診療情報の提供が可能になるという意味で
ぜひ、今後 このシステムが拡がることを期待したいです.
最終的には、RFIDなどの最新技術を駆使したICタグを利用することによって
個々の個人診療カードにいろんな情報、診療情報データを入れることが
理論上は可能になると思います.
全国どの病院にいっても、診療情報カードがあれば、いちいち前医に照会しなくても
適切な治療が受けられるという 夢のような状況を早く実現したいですね.
薬のアレルギー情報、既往歴など、かかりつけ医師に情報を伝えるだけで
防げる合併症もありますから.

近隣の期間病院でも電子カルテ導入が徐々に進んでおります.
当院でも電子化に向けて 画像システムである PACSを導入する予定です.
東濃地区の基幹病院、救急病院、後方支援病院、開業医の先生がたが
全てこうした電子ネットで繋がることにより
病院の地理や、較差を気にすることなく、真に平等でどこでも
最良の医療が受けられるようになると思います.
目先の医療費削減により、こうした医療改善の動きが
阻害されないことを祈るばかりです.
by yangt3 | 2006-01-08 22:41 | 一般