魚の摂取が心臓病の予防に
2006年 01月 18日
共同通信社
【2006年1月17日】
魚を多く食べる人ほど心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患になる危険性が下がり、1日に約180グラム食べる人は同20グラムの4-6割とする大規模疫学調査の結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)が16日発表した。刺し身一切れは約15グラム、1人前は約80グラム。魚を食べない人に比べ、少しでも食べる人は虚血性心疾患の危険性が低いとの欧米の研究報告はあるが、より多く食べることで予防効果が高まるとした疫学研究は初めてという。研究班は、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部の4保健所管内で、40-59歳の男女約4万人を約11年間、追跡調査。虚血性心疾患になった258人を、魚を食べる量により5グループに分けて比較した。虚血性心疾患になる危険性は、食べる量が多くなるほど減る傾向にあった。1日約20グラムと最も少ないグループの危険性を1とした場合、約180グラムと最多のグループは、虚血性心疾患全体で0.63に、心筋梗塞と確定診断されたケースに限ると0.44に、それぞれ低下した。魚に含まれる不飽和脂肪酸に、血液をサラサラにする働きがあるためと考えられるとしている。
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魚を食べる習慣が心筋梗塞の予防に重要であるということは
以前からいわれていました.
今回、日本人の手により、日本人のデータを使って
魚の心筋梗塞の予防の有効性が証明されたわけです.
日本食から、欧米型の食事に変わることにより
魚が減り、肉類などの接種が増えることにより
高脂血症などの危険因子が増悪します.
魚に含まれる物質がこの高脂血症を予防し
血液をさらさらにする効果があると考えられます.
この魚の有効物質は、製剤、飲み薬として利用できます.
エパデールという内服薬で
以前から 臨床で処方されています.
狭心症、心筋梗塞、動脈硬化のリスクのある人は
もし魚を食べる習慣がないのであれば
積極的にkのエパデールという薬を飲む必要があります.
種々の理由でアスピリン製剤や、パナルジンなどの
心筋梗塞、狭心症でよく使用される薬剤が使用不能の場合
このエパデールという薬だけで
コントロールされている患者さんもおられます.
日本文化といいますか、日本食の素晴らしさは
改めて見直す必要がありそうです.