もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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薬剤溶出ステント植え込み後の内服について(再掲)

(1)薬剤溶出ステント Cypherを植え込み後の薬
 パナルジン2T/日、バイアスピリン2T/日を継続して
内服する必要があります.
東可児病院では、桜井院長が脳神経外科専門のため
脳卒中の治療のために、多くの方がパナルジンを内服しておられます.
長期投与されている患者さんも多く、
パナルジンの指導、副作用については、医師、看護師、薬剤師ともに
熟知しております.
治療のために植え込みした薬剤溶出ステントが、
本来の治療効果を発揮させるために
特にパナルジンはしっかり服用する必要があります.

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(2)歯科での抜歯の際にはどうするか
ステント植え込み後 2週間は、薬剤の中止により
ステントの急性血栓が発症するおそれがあります.
ステント留置後少なくとも約2週間ぐらいは、
激しい運動や汗をかくこと等を避けるのが望ましいです.
運動は1ヵ月ぐらいして状態が安定してから行うほうが理想的です.
さらに、脱水状態を避けるためにしっかり水分補給をし、
血液が濃縮しないように
十分に留意する必要があります.
厚生省の指導では、植え込み後3ヶ月は
パナルジンを続ける必要があります.
その後もバイアスピリンは、できるだけ続行する必要があります.

歯科医院で抜歯する際に、薬を止めないと手術しないと言われた場合
どうしたらよいのでしょうか.
その場合には、必ず循環器担当医師に相談して頂くようにお願いします.
少なくとも植え込み後2週間は、抜歯などの処置も延期するほうが
望ましいです.
それ以降でも、ステント後の薬剤の中止に関しては
循環器担当医の管理下で行う必要があります.
(慢性血栓閉塞の問題がありますので)

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(3)東可児病院は、近隣の開業医の先生方と
密接な病診連携を行っており
治療後の内服続行、血液検査については、かかりつけ医で
行っていただくことも可能です.

皮疹や肝障害などの副作用が出た場合は、
当院循環器科にて対応させていただきます.
基本的な方針としては、パナルジンを中止して
アスピリンのみを継続しています.
ステント留置からの経過時間が、薬剤中止可能の目安になります.
留置後1ヵ月以内に副作用が出た場合は、
パナルジンを中止しクロピドグレル投与が理想です.
ただし、現在、クロピドグレルはまた使用できませんので
基本的にプレタール(シロスタゾール)で代替します.
留置後2ヵ月以降は、そのままアスピリン単独投与となります.

バイアスピリンでも副作用がないわけではありません.
アスピリン単独となっても副作用に注意して内服を続けます.

胃潰瘍出血、外傷、脳出血の場合は、アスピリンもパナルジンも
中止せざるを得ません.
外科手術の場合、循環器的な立場からは可能な限り
アスピリンとパナルジンの継続をお願いします.
時には、ヘパリン持続点滴で対応することもあります.
外科医と循環器科医との連携が必要になります.

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幸いに現在の薬剤溶出ステント Cypherでは、
重篤な合併症は経験しておりません.
以前の非薬剤溶出ステントの時代には、ステント植え込み後に
緊急手術のために、アスピリン、パナルジンを中止、
代わりにヘパリンを持続投与しましたが、手術後3日目に
ステントの血栓症により心筋梗塞が起こりました.
すぐに、緊急カテを施行し、追加ステント植え込みにより
問題なく軽快しています.
by yangt3 | 2006-02-18 22:31 | カテーテル治療後の方に