心臓カテーテル造影の画像処理
2006年 12月 10日
冠動脈造影、カテーテル治療の画像は
どんどん増えていくばかりです.
カテ業務としては、日々の検査の
カテーテル所見や治療所見を作成.
造影の生データはGoodNet のサーバに
保存されます.
また血管内超音波は、内蔵ハードディスクに
保存され、適時 DVD にてバックアップを
とっています.
当科ではカテーテル治療所見に関しては
スタッフの教育と詳細な治療手順の
徹底もかねて
Macを使用して作成しています.
今回は、その基礎にあたるカテーテルの
画像処理について紹介します.
当科ではカテーテル所見、治療所見は
Macを用いて作成しています.
カテ画像を元に、Pages というソフトを
使用して作成、印刷しています.
さて元となるカテーテル画像ですが
もともとの画像は、医療画像に共通の
DICOM 画像となっています.
そのままでは、Macのソフトで
読み込みできません.
そこでフリーのDICOM ヴューワーである
OsiriX を用います.
GoodNet からCDで出力したものを
Macで読み込みします.
(現在はセキュリティの問題で
個人用である私のMacとGoodNetとは
接続はしていないので)
OsrirXで読み込んだ画像は、動画として
ひとつひとつチェックできます.
適当な画像を静止画として選択します.
OsiriX上でも、ある程度の画像処理は可能です.
すこし濃淡とコントラストを調整してみました.
OsiriX上で選択して調整した画像は
JPEGなどのMacで読み込める形で出力します.
これまでは、長らくこの後の画像処理に
PhotoShopを用いていました.
(長く使っている割には、まだまだアマチュアですが)
OsiriXからの画像をPhotoshopで
さらに加工した画像がこれです.
現在は、新しいCore 2 Duo を搭載した
17インチMacBook Pro と
アップル純正の画像編集、データ管理ソフトである
Apertureを導入しています.
最近は、もっぱらこのApertureを使用して
カテーテル画像を処理しています.
途中までは、同じ工程であり
OsiriXで読み込んだ画像を、Aperture で読み込みます.
Aperture上で、画曾のトリミングを行います.
PhotoShopと同様に
・露出(露出、彩度、明るさ、コントラスト)の調整
・色合い、レベル調整
・ハイライトとシャドウの調整
・ホワイトバランスの調整
・カラー調整
・シャープネスの調整、などなど
細かい画像処理が可能です.
目的とする冠動脈や冠動脈の病変が
最もよく見えるように、画像調整を行い
完了したら、最終画像として出力します.
ちなみにPhotoShopの画像と
比較すると画像の違いは明らかです.
Aperture を用いることで
よりきれいで、診断可能なカテーテル画像を
得ることができます.
最新のフラットパネルでの造影写真に
せまる画像ではないかと思っています.
Aperture は、こうした個々の画像の
画像処理だけでなく、検査、治療画像、
血管内超音波画像など多くの画像データを
データベースとして管理することもできます.
データベース機能については、最近
取り掛かったばかりなので
また後日、紹介したいと思います.
今後の希望として、一生懸命仕事を続けて
カテーテルアンギオ装置、CT装置を
さらにグレードアップできればと思います.
これからもよろしくお願いします.