病院の中で高速電力線通信はどうなんでしょう?
2006年 12月 13日
医療機器に影響があるという理由で制限されている
病院が多いです.
医療スタッフが院内で使用しているのは
PHSであって、医療機器への影響は
問題ないと考えられています.
とはいうものの、こっそりと携帯を使われる人も
たまにおみかけします.
最近の医療機器の発達は、携帯電話の使用程度では
問題ないことが多いのですが
ペースメーカーなど一部の機器では
影響が心配なものもあり
やはり病院での携帯使用は避けていただくことが
望ましいと考えられます.
以前勤めていた病院では、やはりこっそり誰かが
携帯電話を病院の中で使用すると
なぜか火災報知器がびりびりびりびりと
大きな音で鳴り出していました.
誰も火災とは思わず
「また誰かが携帯使ったな...」
という感じでした.
さて家庭や施設内の電力線、コンセント配線を
インターネット配線として使おうという
高速電力通信(PLC)が解禁されました.
-------------SankeiWeb 2006.12.09
電力線通信、手探りのスタート 専用アダプターを販売
http://www.sankei.co.jp/keizai/it/061209/itt061209001.htm
家庭の電気コンセントにつなぐことで
高速インターネットに接続できる電力線通信(PLC)の
専用アダプターの販売が9日、始まった.
既存の屋内電線を使うため新たな配線工事は不要で、
無線LAN(構内情報通信網)に代わる便利な
通信システムと注目を集めているが、10月の
利用解禁から発売まで日が浅いうえ、性能に関する
情報不足もあってか、西日本最大の電気街、
日本橋などの店頭でもまだ地味な扱い.
ヒット商品となるかどうか模様眺めといった様子だ.
PLCは電気を運ぶ電線に、文字や画像などを
乗せて送る技術のことで、発売されたのは松下電器製の
PLC用アダプター。KDDIもサービスの提供を
予定している.
PLCを利用するには、インターネット接続業者と契約し、
ADSLや光ファイバーに加入する.
PLCのアダプターの親機をADSLのモデム
(光ファイバーはルーター)に、子機を電力コンセントに接続.
パソコンは子機とつなぐ.
(後略)
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さて鳴り物入りで登場したPLCですが
医療機器絵の影響が懸念されているようです.
厚生省は、先月、「医療機器への影響が完全に否定できない」
などとして、注意を呼びかける文書を都道府県や
日本医師会などに出したそうです.
-----------------asahi.com 2006.12.06
医療機器に注意喚起 高速電力線通信めぐり厚労省
http://www.asahi.com/digital/internet/TKY200612050421.html
家庭や施設内の電力線(電気配線)をインターネット配線としても
使おうという高速電力線通信(PLC)が解禁されたが、
その専用機器(PLCモデム)について、厚生労働省が
「医療機器への影響が完全には否定できない」などとして
注意を呼びかける文書を都道府県や日本医師会などに
出していたことが5日分かった.
メーカーはクリスマス商戦に向けて専用モデムの発売を
予定しており、9日にも最初の製品が店頭に並ぶ.
PLCは、家庭などの電力線に高周波信号を乗せて、
通信する仕組み。電気コンセントがインターネットの
窓口に早変わりする.10月の総務省令改正で解禁された.
これに対し、厚労省は11月、「医療機関や家庭などで
PLC機器が医療機器と併用されるなどした場合に、
患者らに健康被害などを起こすことがあってはならない」
として、PLC機器を認可する総務省に、
モデムメーカーの指導を文書で依頼した.
具体的には、PLC機器と医療機器を併用する際には
医療機器の誤作動の恐れがあり、安全対策が必要なことを
取り扱い説明書などでPLC機器の購入者に
周知することを求めた.また、医療機器の誤作動に関する
情報があれば、直ちに報告することも求めた.
都道府県の薬事部門や日本医師会には、
この総務省への依頼内容を文書で通知した.
その後、厚労省安全対策課には、医療機関などから
「どうすればいいのか」といった問い合わせが相次いでおり、
「PLCモデムは信号のレベルを低く抑えてあるので
心配はないはずだが、万が一の場合に備え注意してほしい」と
答えているという.
(後略)
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実際のところ、高速電力線搬送送信(PLC)の医療機器との
関連、医療機器への影響については、十分に審議されないまま
認可がおりて、解禁を迎えたようです.
実際問題として、新しいPLCモデムについては、
記事にあるとおり、信号のレベルを低く抑えてあるので
心配ないと思いますが
十分な検討は必要だと思います.
現実に、病院などでPLCを大々的に、導入するところは
まだ少ないと思います.
東可児病院でも、いまのところは、PLCの導入は
まだ検討段階です.
家庭や個人でのPLCの導入、使用経験が
これからまだ蓄積されてくると思います.
技術の進歩に伴い、また新たな心配が出てくると
いうことですね.
家庭の使用でも、問題ないとはいえ
ペースメーカーなどの医療機器への影響については
メーカー、国から正式な情報公開が
望まれるところです.
ちなみにこちらが
PLC関連のホームページになります.
PLC-J
http://www.plc-j.org/