心筋梗塞の若年化
2007年 12月 18日
年配の方々の病気というイメージがあったと
思いますが
最近、確実に疾患の発症が若年化しているようです.
当院でも40歳代、50歳代前半の方の
狭心症、心筋梗塞が増えてきています.
個人的には、30代の心筋梗塞も経験があります.
この背景には生活習慣や食事の変化が関連しているようです.
さらに糖尿病、高脂血症、高血圧などの
冠動脈危険因子となる疾患の若年化も基礎にあります.
若いうちから、自分の健康管理をしっかりと
していく必要がありそうです.
当たり前の事ですが、年配の方で、お元気な方は沢山見えます.
若いからといって油断していれば
体調をくずしてしまうこともあります.
内なる自分の体の声に耳を傾けたいです.
医療関係者も含めて、一般の方々にも
若い人が心筋梗塞になることは少ないと
思われています.
一般的にはそうですが、いろいろな条件が重なれば
たとえば糖尿病、高脂血症、喫煙など
若い方でも、狭心症、心筋梗塞がないわけではありません.
思い込みで、対応が遅れないように気をつける必要があります.
毎日大変な仕事に追われているスタッフも
若いからと過信せずに、自分の健康に
もう少し気を配るほうがよいと思います.
-------------------YOMIURI ONLINE 2007.12.18
30代心筋梗塞 「軽」判定
119番トリアージ 市、プログラム修正へ
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20071218-OYT8T00092.htm
横浜市が全国初の導入を目指す119番内容で
緊急度を判定する「コールトリアージ」で、
心筋梗塞(こうそく)で心肺停止になった男性が、
新システムで緊急度「軽」と判定されたことが17日、
わかった。市は1万8000件を検証したが、
重症を「軽」とした例はなかった。
市はプログラムの修正を検討している。
市救急課によると、
横浜市鶴見区の30歳代男性から10月20日、
「胸が痛い」と119番通報があり、
鶴見消防署員が駆けつけた。
男性は救急車に乗った直後、心肺が止まった。
男性は、心臓マッサージや自動体外式除細動器の措置で、
意識を回復した。心筋梗塞と診断され、11日後に退院した。
市救急課が11月、このケースを検証したところ、
新システムでは消防署員2人が現場に向かう「軽」と判定された。
プログラムで、40歳以下の人が心筋梗塞になる可能性が低いとして、
30歳代以下の胸痛は「軽」となるようになっていた。
市は、15歳以上の胸痛を「中」に引き上げるプラグラム修正を検討する。
市救急課は「プログラムに完成というものはない。
今後も実例に合わせて必要なら修正をする。
可能な限り精度を上げていきたい」としている。
トリアージを導入する市救急条例案は17日、
市議会道路・安全管理委員会で可決された。
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教科書通りに行かない事は
現場での仕事ではざらにあります.
完璧なシステムや、完璧なプログラムがない以上
あくまで最後は、自分の目と5感で
患者さんの病状を確認する必要がありそうです.
救急車で病院にやって来る方々だけが重症とはかぎらず
すごい重症の人が自分の車でやってきて
診断が憑いた後に、本当にびっくりすることがあります.
時代錯誤、アナログと呼ばれようとも
しばらくは、地域の救急と連携を深め
地域の病院との連絡を密にして
現場の仕事にあたっていきたいと思います.
不完全なプログラムや機械よりは
まだ人と人との関係のほうが賢いように思います.
もちろんMacユーザー、病院電子化促進委員会としては、
今後のさらなる医療電子化の実用化、修正を
望んでいます.
そんなわけで
12月19日はいよいよ東可児病院のにおいて
救急隊との症例検症会が行われます.
循環器チームの準備はばっちりです.
火曜日の朝には、看護師さんたち相手に
予演会も行いました.
よろしくお願いします.