エレベーターで防災を考える
2008年 05月 01日
海外旅行も飛行機に乗るものもまだ慣れていない頃で
英語もかなり怪しげで不安を抱えた海外旅行でした.
ホテルのフロントにいって、シンガポールドルに交換しようとして
金額が間違っていたのに、日本人らしく遠慮してなにもいえなかったり
まあまあそれはそれで面白い珍道中でしたが
その話は、また後日で.
そんなどきどきの旅行で、なんと宿泊のホテルで
エレベーターに閉じ込められるという事件に遭遇しました.
幸いに1時間ほどで解放されてことなきを得ましたが
日本人は、私だけ、あとは国籍もよくわからないけど
外人さんが3人という状況で
本当に途方にくれてしまいました.
悪夢のエレベーター
というとてもおもしろい本がありますが
そんなつらい、トラウマのような出来事があるため
エレベーターに乗るときには、実はいつもどきどきです(笑)
そんなわけで
もしエレベーターに乗っている時に
災害に遭遇したら? 皆さんどうしますか?
最近は、なんでもそろうもので
なんとエレベーター用防災キャビネットというものがあるそうです.
役立つ:エレベーター用防災キャビネット
密室の不安を取り除く - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/housing/news/20080430ddm013100013000c.html
「携帯電話の電池が切れ連絡が取れない」
「トイレに行きたい」
「水がほしい」
大地震で建物に被害はなくても、
停電でエレベーターが止まる恐れがある。
被害が相次ぐと、緊急通報ボタンを押しても
保守会社がすぐ駆けつけられず、連絡手段が途絶え、
体力を消耗するという問題も起きる。
そこで、お勧めは文具製造販売会社「コクヨS&T」(大阪市)の
「エレベーター用防災キャビネット」。
三角形でエレベーターの角にコンパクトに設置できる。
中には、多機能ラジオライト▽非常用飲料水・食料
▽簡易トイレ▽救急用毛布▽笛▽ライト▽救急用品--
が収納されている。
05年7月、千葉県北西部を震源とする最大震度5強の地震が起き、
200キロ離れた東京都内のエレベーター約6万4000台が停止、
うち78台で人が閉じ込められた。
コクヨグループ広報担当者は
「真っ暗な密室に長時間閉じ込められる不安を取り除くため、
自社ビルを持つ企業やマンションなどに導入してほしい」と話す。
LタイプとSタイプがあり、いずれも15万3300円。
問い合わせは同社お客様相談室(電話0120・201594)へ。
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そしてこちらが
実際のコクヨのページになります.
コクヨ ニュースリリース |
| エレベーターやオフィスに設置する防災用品セットを発売
http://www.kokuyo.co.jp/press/news/20070628-729.html
このキャビネットの中にはこれだけのものが収納されているそうです.
多機能ラジオライト、非常用飲料水、非常用食料、
簡易トイレ(大3枚・中3枚)、
サイリュームライト2本、ホイッスル、
エマージェンシーブランケット2個、
救急用品(絆創膏・清浄面・脱脂綿・伸縮包帯・消毒液)
救急、医療の基本は、きたるべき災害、疾患を予想して
予防もしくは対策を立てるということで
この緊急キャビネットは、非常に有用じゃないかと思います.
残念ながらまだ私の努めている病院では
このキャビネットは導入されていませんので
ぜひ導入してもらえるようにお願いしておこうと重います.
実際の大型災害の訓練のシミュレーションでは
救助や救急搬送が主体となりがちですが
実際に、エレベーターなどに閉じ込められた人たちの視点にたった
こうした製品の開発と普及もまた必要なことだと感じました.
備えあればうれいなし.
災害も病気も、怖がってばかりではなく
自分の大切な家族を守るためにも
より具体的にシュミレーションを行って、普段から皆の知恵と力を
結集しておきたいものです.