もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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こんなプリンタ欲しいですね

もうすぐ12月、クリスマスも近くなってきました.
そろそろ外にでかけても
あちこちでクリスマスツリーや華やかなイルミネーションを
目にすることが多くなってきました.

もちろん我が家では、来るべきクリスマスのプレゼントの話で
もちきりです(笑)

それに影響を受けたわけではありませんが
今回の記事も モノ関係です.

最近は、Off-Jobトレーニングとして
さまざまな人体モデルやシミュレーターを使った学習がさかんです.

循環器の分野でも 当然カテーテルトレーニングキットがあって
その出来映えは驚くべきものです.

私が研修医の時にこんな素晴らしいトレーニングキットがあれば
今頃はきっと もっと優秀な医者になっていたのですが.

医学生の諸君の臨床実習にも
こうしたカテーテルトレーニングキットを使えば
循環器志望者がぐんと増えることは確実です.

こちらがこうしたカテーテルトレーニングキットのメーカーさんです.

 IWASAKI for Medical Training
 http://www.iwasaki-mt.com/

こんなプリンタ欲しいですね_a0055913_11373970.gif

日本の技術力の凄さを改めて感じますね.




さて病院の外来には、昔ながらの心臓模型がおいてあります.
昔の理科実験室を思い出すような
なんとなく懐かしい模型です.

こんなプリンタ欲しいですね_a0055913_11383527.gif


この心臓模型も、正式な模型は、けっこうな値段がします.
おいそれと個人で所有するには大変です.

もうひとつ心臓の外来には、心臓の血管(冠動脈)模型が
あります.心臓の冠動脈だけを取り出して鋳型状にしたものです.

こんなプリンタ欲しいですね_a0055913_11403867.gif


昔は、この冠動脈模型は
メーカーさんから いわゆるおまけとして快く頂いたのですが
最近は、なかなか手に入れることが難しくなってました.

自分で針金と工具を使って自分で作られる人もいるようです.

私は、MacとiPhoneとカテ以外は、手先に自信がないので
こうした工作はやっていません(笑)

誰でも手先の器用さに関係なく
自分の思うままの 模型が作れればというのは
ある意味 青少年の夢ではないでしょうか(笑)

そんな若者の夢を叶える道具が、最近話題になっている
フルカラー3D プリンタです.

 フルカラー3Dプリンタ、さらに大きな模型も可能に
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0811/16/news001.html
 
こんなプリンタ欲しいですね_a0055913_11391581.jpg


  米Z Corporationの日本法人・Zコーポレーション ジャパンは
  11月14日、石膏(せっこう)の粉を接着剤で固めて
  立体模型を作れる3Dプリンタの新製品「ZPrinter 650」を
  発売した。業務用製品で価格も898万円と高価だが、今後は
 「値段を抑えて一般の人が購入できるような製品も作りたい」と
  同社の宇野博社長は考えている。

  PCから転送された3Dモデルのデータを元に、
  フルカラー(24ビット)の立体模型を作る。
  造型エリアのトレイに、石膏粉を厚さ0.089~0.102ミリに
  敷き詰め、インクと接着剤をインクジェットで
  吹き付けて固める。その上に石膏粉を敷いて、
  インクと接着剤を吹き付け――という作業を繰り返し、
  固めた石膏の薄い層を重ねていくと、模型が完成する仕組みだ。

こんなプリンタ欲しいですね_a0055913_11395045.jpg


   ZPrinterは、家電製品の模型を作って新製品の開発に役立てたり、
  自動車部品などを作ってデザインや形状を検証するといった
  用途に使われている。
  米国では3D仮想空間「Second Life」のアバターを
  ZPrinterで制作するサービスを提供している企業もある。

こんなプリンタ欲しいですね_a0055913_12514676.gif


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以前からも時々 この立体プリンターは
ニュースになっていましたが、技術の進歩はすごいですね.

一度使ってみたいものです.

業務用の3D プリンタでまだ価格が898万円というのは高額ですが
いずれ技術の進歩と相まって、私たちが個人で
3D プリンタを購入出来る日もそう遠くないでしょう.

少なくとも病院とかで購入は可能な価格ですよね.


そうなんです.このプリンタと
さまざまな医療画像装置と組み合わせれば
例えば冠動脈造影のデータを元に
自分の冠動脈模型を作ることができます.

冠動脈造影やカテーテルを行わなくても
最新お高性能 CTを使えば、心臓CTの結果を基に
簡単にマイ心臓模型がつくれることになりますね.

心臓だけでなく脳血管や自分の体の様々な内臓の
立体模型を、3Dプリンタで作り上げることも
可能となりますね.

ちょうど建築模型を作って作業の参考にするように
複雑な治療の前に、こうした3Dプリンタを使った
内蔵の模型を使うことにより
より具体的な治療のイメージをつかむことができそうです.

こうした技術は外科系の先生にも有効ではないでしょうか.


高齢化社会を迎え、治療の対象も高齢の方々が増えてきました.
治療の説明のために、カテ画像やCT画像を使うだけでなく
実際に自分の内蔵や心臓模型を参考にして
説明すれば、より深く理解が進むと思います.

もちろん脳ドックや心臓CTのおりに
受診された方が希望されれば、自分の内臓模型を
自宅に持って帰ることも可能になりそうですね.


星新一や赤川次郎の短編のように
この新しい立体3Dプリンタをつかってなにをするのか
ちょっとした連作集が書けそうです.


私はもちろん、もし個人的にこの3Dプリンタを使うことが出来たら
自宅の玄関用に、ダースベイダー卿の
大きなフィギュアをつくりたいですね.
それから銀英伝の艦船の数々を....
by yangt3 | 2008-11-18 11:41 | コーヒーブレイク(雑談)