もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

返信のない手紙

患者さんの紹介状を書いたり、その返事を書いたりという
いわゆるお手紙を書く仕事は、医師の仕事の中で、かなりの部分を占めてます.

いつもたくさんカテーテルの紹介をしてくださる先生へのお返事は
当然、こちらも気合いが入ります.

私の MacBook Pro上には、紹介先の先生毎の個別の
紹介状返信のテンプレートを作っています.(主に Pagesを使ってます).

最初に患者さんが外来にかかられた時にまず、まず紹介先にお返事を書き
カテーテル検査や治療が終わると、少なくともその翌日までには
カテ結果を書いた返事をまた紹介先に出しています.

カテーテル治療後しばらくは、私たちの外来で併診をさせていただくのですが
症状が安定して、紹介先の先生に全てお任せする際に
さらにもう一度、紹介状を書きます.

このように循環器でカテーテルの紹介をいただくと、最低でも3回は
手紙を書いています.

筆無精の私ではありますが、Macの力を借りて
とにかく細かく日頃お世話になっている先生方への返事を出しています.

自分自身も、他の病院に患者さんを紹介した際に
すぐにお返事をいただくと、とてもうれしいので
自分がしてもらうとうれしいことを、日々実践するというように
自分を戒めています.

a0055913_021353.gif

「手紙」という映画、とても素晴らしかったですね!




とはいうものの、時々悲しい思いをすることがあります.

今後のさらなる治療のために、他の病院に患者さんを紹介しても
全く返事をいただけないことがあります.

紹介先から返事がなくても、しばらくして患者さんが元気になって
また私の外来にやってこられて近況報告をしてもらって
やっとどんな風だったかを知ることもあります.

せっかく紹介状のお返事をいただいても
宛先の私の名前が誤字があったりすることも、たまにあって、それも悲しい出来事です.

地域の受け持ち医として一番悲しいのは
患者さんを紹介して、返事も来ず、連絡も来ず、電話も来ず
そして紹介したきり患者さんも病院に帰ってこない、ということです.

外科の先生方が、一度、手術をした患者さんは一生、自分の患者さんだから、と
感じるのと同様に循環器医の私も、
一度、カテーテル治療を行った患者さんに対しては
ずっと自分の患者さん、という意識があります.

たとえ循環器と関係ない医療や治療を受けるにあたっても
主治医、受け持ち医という感覚があって、いつも心配しています.

もちろん医学的にも薬剤溶出ステント植え込み治療を行った患者さんの場合
手術などの処置を受ける際には、内服を続けているバイアスピリンやプラビックスなどにの
抗血小板薬の調整について、循環器医の関与が必要不可欠になります.

大きな外科的手術の予定ともなれば
手術の前に、もう一度、心機能は大丈夫か、だとか
治療した冠動脈やステントは大丈夫か、だとか、本当にいろいろ心配しています.

そんなわけで地方の病院の医師にとって
紹介状の返事をきちんといただけることは、受け持ち医としても安心することですし
さらには、自分の専門外の先生方の医療を勉強させていただくことにもなり
いろいろな意味で、紹介状の返事を楽しみにしているのです.

私がカテーテル治療をさせていただいた患者さんの皆さんには
時間の許す限り、特性の「治療サマリー」をお渡ししています.

a0055913_025346.gif


a0055913_03468.gif


治療の画像だけでなく、今後の治療の具体的な指導や今後の予定などについて
患者さん一人一人に個別にお手紙を書いて
退院の時にお渡ししています.

パソコンや、携帯やメール全盛の今の時代ですが
やっぱりレトロでアナログな、こうした手紙が
患者さんの皆さんに一番喜んでもらっています.

手紙の力はすごいと思います.

私が今、一番書きたいと思う手紙は
もう二度とこの世界で会うことのできない、若くしてみまかった大切な人への手紙です.

返事を決してもらえることは かなわないと知っているのに.
by yangt3 | 2009-06-22 00:03 | コーヒーブレイク(雑談)