もはや東可児病院循環器科の非公式ブログです(^.^)


by yangt3
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シースレスガイドでダウンサイジング

当地におけるスレンダークラブジャパンの会員として
日々、細径システムによる低侵襲治療を心がけています.

具体的には

・可能な限り足(大腿動脈)からではなく上肢から(橈骨動脈)の治療
・少しでも細いカテ、細いバルーン、細い道具を使用する.
・治療は可能な限りシンプルに.

という方針でカテーテル治療に臨んでいます.

最近では、普段使用するガイドカテはほとんど5Frのサイズです.
ガイドワイヤーもほとんど 0.010インチを使用しています.

スレンダーではなかった頃は、6Fr/0.014インチでやってました.

トップスレンダードクターの間では、すでに4Frガイドが主流に
なりつつあります.
細径カテ、低侵襲治療を信条とするこの世界の進歩もすごいです.

本当に日々勉強です.そんなわけで
シースレスガイドカテーテル Works(メディキット)を
使用してみました.

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5Frガイドとシースを一体化したシステムで、実際のカテの外径が
かなり細くなりました.なんと外径3Fr同等なのだそうです.

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パンフレットに掲載されていたカテのサイズ比較をみると
5Frシースよりはるかに細くて、ガイドカテなのに
3Fr血管シースとほぼ同じ太さになっています.

今回の症例は、術前の心臓CTであらかじめ
病変の状況をきちんと調べてあって、強い石灰化などないことを
確認してあります.

まず通常の冠動脈造影を行うわけですが、ガイドカテが3Fr同等サイズなので
診断カテも 3Fr血管シースと3Fr診断カテを使いました.

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こちらが左冠動脈用の3Fr造影カテです.

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こちらは右冠動脈用の3Fr診断カテになります.

さて診断カテにて今回の治療ターゲットとなる病変を確認し
いよいよシースレスガイドカテーテル「Works」の登場です.

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キットはガイドカテーテルとダイレーターが一体となったもので
ちょうど長い血管シースのような感覚で経皮的に挿入して
冠動脈に進めるわけです.

今回は、冠動脈造影に3Frシースを使用していたので
0.025ワイヤーを使ってこの「Works」に交換しました.

この 「Works」は外径が3Frでありながら
5Frガイドカテと同じように使えることがうれしいところです.

治療は、0.010ガイドワイヤーを使って
いつもの通り、IVUSもきちんとみて病変にステントを植え込みして
無事に完了しました.

治療後の穿刺部位の止血も、診断カテの時と同じような細さのため
あっという間に止血が完了しました.

こういう所がダウンサイジングによる低侵襲治療の強みだと思いました.

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治療終了後、戦い終わった後のガイドカテです
見た目は、通常の5Frカテと変わません.

実際に、この「Works」というシースレスガイドを用いるにあたり
細かい操作とか、Yコネの使用とか、いろいろと
細かいノウハウはあるように思いました.

また一つスレンダーで役に立つ道具が使えるようになり
うれしいです.

シャントの関係でどうしても上肢や橈骨動脈が治療に使えない
透析患者さんにも、この 「Works」を使い
なんとか低侵襲な治療を心がけていきたいです.
by yangt3 | 2009-07-15 00:40