近年の薬剤溶出ステント ー Cypher ー の導入により
劇的な進歩を遂げました.
治療後の坑血小板薬の使用に注意が必要なことと
慢性期の経過観察に専門的な注意が必要なことがありますが
適切に薬剤溶出ステントで治療された方の
再発(病変の再狭窄)は確実に激変しました.
その一方で従来から治療困難と考えられてきた
つまりバイパス手術の適応と考えられてきた症例にも
積極的に薬剤溶出ステントを用いたカテーテル治療が
試みられています.
具体的な治療対象としては
・左主幹部病変(左冠動脈の根元の病変)
・透析患者や糖尿病患者さんでみられるような
石灰化の強い病変、などです.
その他、びまん性病変、多枝病変、慢性閉塞性病変などは
以前よりもさらに積極的に
カテーテル治療が行われるようになりました.
カテーテル治療をうまく行う為には
ステントだけでなく、その他の道具(デバイス)にも
工夫が必要になります.
今回、新しい治療用のバルーンが開発されました.

続きを読む
20分ほどプレイしたほうが
手術によい効果をもたらすという
調査結果が発表されました.
一見手術と関係なさそうなテレビゲームが
手術にもたらす影響とは
いったいどういうことなのでしょうか.

続きを読む....
大石 英司 著 「神はサイコロを振らない」
中公文庫

「神はサイコロをふらない」というのは
かのアインシュタインが
「偶然」を要素とする、当時の量子力学を批判して
述べた言葉だそうです.
続きを読む
突然の心肺停止.
AEDが社会全体に普及していき
救急救命士、救急隊の活動が広く行われるようになり
心肺停止の方の社規復帰は
果たして増えたのでしょうか.
今回これに関連したニュースが
発表されました.

続きを読む
破綻し急速に血栓を形成し
その結果、冠動脈が血栓で閉塞し発症します.

通常の狭心症と違い急性心筋梗塞では
多量の新鮮な血栓が冠動脈病変に存在しており
安全で迅速な治療のためには
冠動脈を閉塞した血栓の処理が必要になります.
今回、ジョンソン・エンド・ジョンソン社から
新たな冠動脈血栓吸引カテーテルが発表されました.

続きを読む
アテローム硬化性血管疾患の2次予防に関する
ガイドラインが発表されました.
今回のガイドラインにおいては
脂質低下に関する追加試験の知見によってもたらされた
新しい随意的な治療目標が盛り込まれています.
また急性冠症候群後または経皮的冠動脈インターベンション後の
ステント留置患者におけるclopidogrel使用についての
具体的な勧告がありあます.
(前回紹介したプラビックスのこと)
長期治療のための低用量アスピリンについての勧告や、
左室機能が低下している患者のための
アルドステロン拮抗薬療法の利点の確認もあります.
安定した冠疾患を有しておりかつ左室機能が正常であって
比較的低リスクの患者を対象としたアンジオテンシン変換酵素
(ACE)阻害薬療法に関する試験の所見や
インフルエンザワクチンに関する新たな勧告がありました.

続きを読む
また沢山の方が退院されていきます.
日々の外来にも数多くの患者さんが
診療に訪れ、病状によってはそのまま
入院となることもあります.
病院の病室は、数が限られており
ましてや、心臓病、脳卒中などの病状が重症の方は
集中的な看護の出来る病室に入院が必要となるため
私たちは、いつも入院のお部屋の確保に
頭を悩ませています.

続きを読む
バルーン(風船)のついた大動脈内カテーテルを心臓に近い大動脈に留置し、
心臓の動きに合わせてバルーンを拡張・収縮させることで
心臓の働きを助ける補助循環法の一種です.
日本では年間約23,000例行われています.
当院でも2005年7月の循環器科開設以来
最新の大動脈バルーンポンプ装置を導入し
緊急の循環器治療において活躍しています.

今回、日本人の大動脈長に合わせた、日本人のための
日本人専用の大動脈バルーンカテーテルが発表されました.
これまでは、外国人の体に合わせて作られた少し大きめの
バルーンを無理して使っていたというのが現状です.

もっと続きを読む
昨日をもってのべ1万人の方に訪問していただきました.
本当にありがとうございます.
最初は、院内職員向けとして
スタッフ教育の場として、ブログを始めましたが
スタッフ以外の院外の方々や
様々な方々にささえられて今日までやって来る事ができました.
このブログのささやかな歴史は
東可児病院に循環器科を創設しカテーテル治療を行うという
私を含めた心カテスタッフの努力の歴史でもあります.
1万件突破を一つの区切りとして
またこれからさらに頑張って行きたいと思っています.

続きを読む